知らないなら知ってもらえればいいという発想の転換を今行動しないならずっと文句を言うだけの人にしかなれない
組織も大所帯になると隣の部署は何する人ぞ、と誰がどこ居るのかも知る由もない。組織のマネジメントのヒラエルキーで観れば、人の人事権に相応して人の情報が上がってくるから、上のマネジメントの方が名前を知っていて、一担当のエンジニアの方が同じ位置にいるエンジニアのことを知らないことの方が普通だし自然なことだ。
それでも、プロジェクトがマトリックスで組まれれば他の組織とコラボレーションすることもあるし、組織横断活動のようなタスクがあれば知り合うこともあるだろうし、研修が年次にとらわれないならそれこそベテランと若手が混ざって知り合う機会もある。それより、一番強い横のつながりは同期だろう。
あれ、ワタシの同期は100名超いたのに今何人いるのかな。まー、入社直ぐに小規模プロジェクトに突っ込まれたので同期と交流する機会なんてほとんどなかったしなー。
Employee Satisfaction Indexをやればいつも
Employee Satisfaction Indexとは従業員満足度調査である。言葉そのものではなくても、年1回従業員の意識調査をする組織は少なくないだろう。色々な調査項目があるけれど、いつもある項目に“他の組織との交流や情報交換について”のようなものがある。これを聞くと必ずポイントが低い。ポイントが低いということは、他の組織との交流はほとんどないし、情報交換する場もほとんどないよ、ということである。
当たり前なのである。組織の構造が業種やソリューション、技術で縦割りになっていたら、それらはそれぞれで顧客に相対することになるのだから。あるとしても、業種のインフラを担当技術の部門と組んでデリバリーするときくらいだ。
マネージャもそのことは暗黙に分かっているので「どうしようもない。」と手を挙げてしまう。「どうしようもないよね?」と。でもそれでいいの、と問いたい。問いたい先は、ESIで交流がないよといったエンジニアに、である。
それは受け身では
なんでESIで交流がないと記したのだろうか。交流したいのか。なら、なぜ、何年もそのままなのか。「ねぇ、ねぇ、どうして?」と素朴にお尋ねしたい。そう問われたらこう言うだろうか。「だって、そう質問されたから。」と。でも、「交流がない。」と答えた以上、そう答えたエンジニアだって“交流”したいんだろう。ならば、何年も温めていないでそろそろ行動してもいいではないか。
聞かれたから、そう答えた。でも交流する場がない。場を用意するのは会社、マネージャの仕事だ。自分ではない。と思っていないだろうか。本当にそうなのだろうか。現状を肯定するばかりでは、何も生まれないのだ。エンジニアは何かを生むために存在するのではないのか。それが自分の要望でもいいのではないか。現実に、交流したいとその交流のゆるさや縛りの加減はあるにしてもそう望んでいるエンジニアは少なくないのである。その需要の強さはESIにでているではないか。
他の組織との交流をしたいというのは、交流して自分の関心のあることへの刺激の場が欲しいというエンジニアとしてのごく自然な要求の行動の一面が現れただけなのではないだろうか。その場があるならどうするかを考えてみてみよう。多分、行きたいのだ。違いない。あなたは自分の関心のあることを刺激する場に行きたい。これは本心である。断言しよう。これはあなたの本心である。
#大事なことなので二度言いました。
だったら自分から発信すればいいじゃん
ならば、自分でその場を作っちゃえ、って思うのはどうだろうか。だって、本心なんだろう。ならば、今やらないといけないのだ。来年ではなく今年だし、来月ではなく今月だ。そして明日ではなく、今日。そう考える。何だっていい。今日が休みだというなら、紙を机に広げ、やりたいことをマジックやサインペンの太い字で書き記すのだ。
いつまでも、受け身何て何一ついいことない。何一つ。エンジニアたるもの、一つくらい、組織の中に自分のやったことを残しておくべきだ。
実は、組織の中で交流させたいという願望はトップのマネジメントになればなるほど、欲しているものだし、トライさせたいのだ。なぜなら、現状のままでは組織は衰退するから。だから、いつも何かと合成して触発させたいのだ。それで新しいビジネスのタネを蒔きたいと思っている。なら、その触媒に自分が成ってもいいではないか。
大丈夫。過去にさんざん先輩たちが同じようなことを試みて失敗してきている。だから、気軽にやればいい。失敗することの方が多いんだと。ちょっとだけ、一つだけ、こだわりを持つなら、交流の場を生む試みを持つとき、定量的な目標は持たないことだ。何人集めようとか、そういったことは止めた方が良い。それは場を持つ目的と何一つフィットしない。そんな目標より、定性的な目標にした方が良い。自分が飽きるまで続けるとか自分が満足するまでつづけるとか。つまり、規模に関わらず、自分の満足することが出来るまでまわりを巻き込んで続けることだ。
大丈夫、トップのマネジメントなら応援してくれる。逆にトップのマネジメントを巻き込んで退路を塞いでしまえ。そして、スポンサーとフォロワーを担ってもらおう。
自分から場を作り、自分から発信する。その場のテーマは広くして参加のハードルは限りなく下げよう。そして、一度でも来てくれた人には感謝しよう。
ワタシの場へようこそ、と。