いざというときに山のような業務量をこなす瞬発力をつけよ
仕事が仕事をできる人に集まるのはその仕事の個別最適化をした結果です。例えば、急ぎの仕事があるときに、その仕事を誰に任せれば期限に間に合うかを考えるとき、あなた自身が今の仕事をしている仲間で誰を選びますか。その仕事には急ぎ納期がある。ならば、仕事が速いだけで選んでしまうと納期には間に合ったとしても、出来具合がダメならやり直しでかえって手間が増えてしまいます。だから、納期とそれをやれるという“規準”で人選をすることになるんです。そうした基準で仕事を任せ続ければどうなるかは簡単に想像がつくでしょう。ある特定の人に集中してしまうのです。
若いとき仕事が集中してへこたれそうなとき
中年のおじさんになったときの仕事を楽に裁くためと仕事ができる人とできない人の区別をつけられるために、今、自分に仕事が集中していると思ってほしいです。今、若くて馬力があるときに楽をすると、40歳を超えて次第に体力が落ちてくると次第に仕事のスループットが落ちてきます。エンジニアのキャリアパスで考える経験年数で期待されるロールと仕事の難易度から導けば、若い時に任される仕事の難易度は何倍にもなっています。そして、納期は場合によっては厳しくなっていることの方が多いのです。
そうしたとき、若い時の経験がものを言うのです。若い時に仕事をそれなりに、時と場合によっては自分のキャパを越えるような仕事量に向き合って何とかできるように格闘した経験がなければ、難易度も納期も厳しくなって且つ体力も落ちて来ているような状態ではそれをやり切れないからです。
人は経験の数を実体験を通して身体で覚え、自分の形にしておくことで時を経てもいつでも体を動かすことが出来るようになるんです。所謂、守破離です。
もう一つ、仕事ができる人と仕事ができない人を見分ける区別がつけられるようになります。仕事ができるできないは、あなたの仕事観を基準にして、あなたが他の人に期待する期待値でもあります。自分の仕事観から、さまざまな仕事のそれぞれの条件を鑑み、その仕事は誰に任せればやり切ってくれるか、そういった分別する力を与えてくれるでしょう。
山のような仕事をこなす瞬発力という考え方
仕事はできる人に集まるのは、個別最適化されるから、というのは述べたとおりです。この仕事をやらないといけない、でも自分の手はもう溢れている。だから、信頼できるアナタに任せよう、と。だから仕事が集中する。
仕事をこなす瞬発力という概念を持つようになったのは、何時頃からだったろう。多分30代前半だったかも。やっぱり仕事が集中して、でも日中はミーティングなどで時間を取られるから、自分の仕事を朝方に移すために早出するようになったころかもしれない。“仕事はできる人に集まる”とか、“幾ら積まれても、自分のクオリティで格好を付ける”とか中二病的にこだわって。だからこそ、それを自分の決めたスプリントの時間でやろうとする。
あぁ、自分で仕事をやるとしたスプリントとは、その仕事のタイムボックスのイメージを持てるからではないだろうか。それは、山のような仕事を自分なりにこなす力をつけられたからだ。その力をつけられたから、いくら仕事を積まれてもその仕事の納期や掛かりそうな手間を見切ることが出来るし、何が大切で何を後回しにして良いか順序付けする力も得られるんだ。それが納期よりも前に仕事ができることに繋がっているんではないかな。
あと、いざというときに山のような業務量をこなす瞬発力をつけるには日々の作業をするときから、ムダな作業をしないようなしくみづくりを実践することが必要なんです。それは転記をさせないとか、最低限のフォーマットを決めておくとか、仕事のパターンを自分なりに作ってしまう、そう言ったものです。
以前にあったことですが、新しい業務とその業務の役割分担を設計してそれを関係部署に展開するための資料をプロジェクトチームで検討していたとき、どう見てもそのチームメンバのドキュメントのクオリティは自分の価値観に合わない。ゴミのような文書を作るのは目に見えている。自分自身も7つの仕事を抱えていても、それをどうしても見過ごすことが出来ず、最終の体裁を合わせて、組織共通の文書にすることに手を出すことにしたんです。
そのとき、pptで資料を作っていたんですが、各担当が作ったスライドをマージして、業務フロー図の体裁を合わせる作業を目の前でガツガツとやって見せたとき、ワタシはこれ普通のことと思っていた操作が、他の全員には魔法のようにサクサクとやっていたように見えたらしい。
#魔法少女になれた?
らしいとは、周りがへーって感心してたのが聞こえたから。
ワタシにとって、pptの体裁をそろえるのはワタシクオリティであってデフォルトでの作業です。だから、左右上下の位置合わせやフォントの統一とか、見やすいレイアウトとかコマ割とかそういったことをワタシパターンとして身に着けています。それが仕事のパターンであって、ムダも混入させずに仕事のアウトプットを出せる仕組みづくりにつなげられるのです。