重大なミスを見過ごそうしているのではないかという感覚を持っているか
システムを作る上で様々なトラブルや不具合やバグや障害や...どれも似たり寄ったりだけれど意味合いはそれを扱う組織で違うけれど、まぁ、そういったうれしくないことはそれこそ日常的に起きるものだ、と思っていないと体なんて持ちやしないよね。
プロジェクトマネージャなら認めたくないけれど、何か起きることも、トラブルを抱えることも、そんなことは織り込んで腹の中に納めて涼しい顔をしながら、「あーせい、こーせい」と言って回ったり、顧客に「すみません。」と言いながらお許しをこうたりするわけです。
でもね、昨日のエントリのように、作ろうとしているプロダクションシステム(本番環境)において、準備した手順とか確認するログとかに準備してきたことと違うことが起きているなら、それは、近い将来の重大なミスのタネかもしれないんです。そのタネは、あと1週間もしたら大トラブルになる予兆かもしれないし、もしかしたらタネから芽なんて出ないのかもしれない。
それでどっちのポジションに立って物事を考えるか、ってことです。目の前に観ている事象はそれこそもののたとえの氷山の一角なのかもしれないんです。その見ている一部がマイナスのリスクかプラスのリスクかは別な話ですし、発現しないとわからないけどいまこのシチュエーションなら確実にマイナスのリスクですわ。
この感覚は、どのポジションのロールにいても持っていないといけない感覚だと思っています。担当エンジニアなら、計画した手順に沿って作業をして、計画と少しでも違うならそれは個人の判断はしてはいけなくて、必ず責任者へエスカレーションを上げてgo/not goを判断してもらわないといけないんです。判断の権限がデレゲートされていないのであれば。
ロールが上に行けば行ったで、現場のリアルな物事からは遠く離れるので、実体を伴って物事を判断するなんて現実的には難しくなるわけで、それをレポートで補完するわけですが、情報は何もレポートばかりではないですから会話とかメールとかあらゆる手段を使って今どこが一番リスクが高いか知ろうとするもんです。そうでないと、トラブルの大きさに関わらず、起きてからの対応する受け専門になってしまうもの。うっほ。
それ、だめですよね。高い位置にいるロールの中の人なら、担当エンジニアよりその辺の情報をいかにセンシングすることをしますよ。で、大トラブルも小トラブルもそうでないものも、些細ないことから始まるのです。だから、箸の上げ下げという作業品質に口うるさく言うんです。
トラブルを対処するなんてしないで済むならしない方が良いんです。早く帰れるし。そうしたいなら、作業品質を確保することは勿論ですが、それを確保していたとしてもこれほどの複雑な情報システムの中ですべてを想定するなんてありえないです。だから、リスクを検知するセンサーを目一杯高く上げて目一杯広げるんです。
そういった感覚を忘れてしまうと大変なこと結果的に選択していることになるのでそれはいやだなぁと思うんです。しなくていい面倒なことはしたくないもの。だから、ココロに自分の感覚に素直に向き合って「(むむむっ?)」って引っかかることがあるのかないのかをずっとサーチしないといけないんですよ。
でね、困ったことにその感覚を持っている人が少ないんと思うんですけど、あなたはお持ちですか。