段取りを立てられるエンジニアと出来ないエンジニアの見分け方


ときどき、インスタントラーメンやカップ焼きそばが無性に食べたくなるのは、やっぱりアレって何か中毒性のものが仕込まれているんじゃないかなんて思ったりしたくなるほど食べたくなりますよね。それって、ホワイト餃子も同じだなんて思ったり、ホワイト餃子の近所の理科大OBなんて平然と「入っているよ。」なんて冗談をしれっと言うし。


ホントは生めんのラーメンなり焼きそばを買って、野菜も買って、メンマやら紅ショウガやらも買い揃えて作ったほうがおいしいのはわかっているんですが、まぁ、アレはアレのコレはコレの世界があるのでそれに費やせる時間とか買い物のルーティングで選択するわけなんですが。


こうした日々の生活の一つの食事も生活の中ではワークパッケージなんですね。1回の食事=ワークパッケージ=1つのWBSと見做すことができるんですね。


プロジェクトマネジメントの、というよりは、開発方法論の、いやいや、WBSの方が一番しっくりするかもしれないんだけれど、1つのWBSを担当してほしいエンジニアに渡すとき、そのWBSでやって欲しいことを碌に確認もしないで自分の思い込みでお願いしたことの半分もしないエンジニアや納期をオーバーランするエンジニアが意外と多くてビックリしたのはある夏の暑い経験の一つでしたね。


ワタシの期待する標準的なエンジニアは↓を期待しているんです。

プロジェクト管理手法を知っている。
一つでいいけれどシステム開発方法論を知っていて、それを実行できる。
WBSの仕組みを知っていて、どんな品質のものを、何時までに、誰が、という基本を合意して着手する。


もちろん、技術領域はその専門性を買っているのでロールに沿った期待する技量は当然として。


で、ある夏の経験でびっくりさせられたのは、ほぼ、全員が、WBSのWもわかっていなかった、という事実です。おかしいですねぇ。エンジニアリングンなのに。モノの生産なのに計画を立てないで仕事をしようとするんです。なんていうんですか、こう、目が(◎x◎)となったというか。


こうした予定を立てないエンジニアって、一つのWBSであってもその一部だけしか考えていないとしか、傍から見て思えないんです。だって、一つのWBSを作ったら「レビューしますよ」って伝えていても、自分で作ったらおしまい、なんだもの。終わったかどうかを聞かないと状態もわからないし。


たとえば、カップ焼きそばを作るには……

  • 何を食べるか選択(決め)る。
  • 買い物に行く。
  • 買う。
  • お湯を沸かす。
  • パッケージを剥がす。
  • ソースなど小物を取り出す。
  • かやくを入れる。
  • お湯を注ぐ。
  • 時間を計る。
  • 箸を用意する。
  • 飲み物を用意する。
  • 湯切りする。
  • ソースを混ぜる。
  • 青海苔を振りかける。
  • 紅ショウガを載せる。
  • テーブルに移動する。
  • 食べる。
  • 片付ける。

これだけ手順があるんですよ。これらのうち、食べる、だけしか考えないんですね。あとはみんな暗黙。それ、生活の中ならいいけれど、仕事はダメだよ。作業として合意していない作業は足らないか、オーバースペックにしかならないもの。得てして、足らないばかりだけれど。


だから、そのWBSを受けて何をどこまでやってくれるつもりなのか、合意してから始めようよ、って言うんです。


なので、段取りをどのレベルで考えられるエンジニアかどうかを見極めたいなら、カップ焼きそばの食べる段取りを質問してみたらいいですよ。