プロジェクトマネジメントは“計画事業制御”だよなぁ、と思いながらプロジェクトをコントロールすることの意味を考える
プロジェクトマネジメントって日本語にしたらどんな言葉がぴったり当てはまるだろう、なんて思った。少し考えたんだけれど「おぉこれは!って思うものはないから単語毎に当てはめるしかないなー。」って。最初に思ったのはプロジェクトマネジメントの“マネジメント”に“管理”は当てはめたくない。これは強く思うよ。管理と言う言葉から感じる言葉の範囲がワタシにとっては広すぎるんだ。goo辞書を引くと、
となってる。引っかかるのは“規準などから外れないように”と言うくだり。ワタシにとってマネジメントはコントロールに近い。プロジェクトマネジメントはプロジェクトと言う世界観全てで使うこともあるし、一つのプロジェクトで使うこともあって全体感を表すときにはある基準とか「そんな便利な基準なんてあるわけないじゃん!」って思ってしまう。「PMBOKがあるでしょう。だって業種にとらわれない共通フレームワークなんだよ。」って言うかもしれないけれど、PMBOKは言われたとおり共通フレームワークでしかないんだ。枠だけ。そのままITのプロジェクトに適用してもプロジェクとは回らないよ。だって、Tool&technicはそれを実行する人に丸投げなんだから。
で、“コントロール”を引いてみよう。
そうそう、“ちょうどよいぐあいに調整”なんだ。ここの感じがワタシにとってピッタリ。で、コントロールは英語なので、日本語を探す。「コントロール=制御だよね?」と思うのでコントロールを引くと、
ちょっと引っかかるのは“相手を押さえて”のところだけど、“自分の思うように”は違和感ない。プロジェクトマネージャが思うようにプロジェクトはキャリーされるものだからね。で、類語辞典があるので“コントロール”と“制御”で引いてみると
と。そうそう、こうでないと。
プジェクトマネジメントのマネジメントは制御で決定。じゃあ“プロジェクト”は?
計画事業……そうですか。なんかピッタリしない。しない、ピッタリしない……、いやそんなことないか。プロジェクトマネジメント自体、
“計画を立てて、それを実行して、丁度良い状態に調整・統制すること”
だもの。ということでプロジェクトマネジメントの日本語訳は、
“計画事業制御”
とさせていただきますのでご了知ください。
プロジェクトを制御するということ
制御をするということは、予め制御したい数値なり範囲なりの“状態”があるわけです。その制御したい数値なり範囲の状態を記したものがプロジェクトでは“計画”に相当するんですね。なので、プロジェクトを制御したいのであれば、計画がなければならなくなります。
逆に言えば、計画がないものは制御したい対象が無いわけで、それはプロジェクトと呼べない。プロジェクトと呼んではいけない。
過日、
「カンバンやチケットをやっているですよね?」
「うん、やっているよ。いいよーカンバン。」
「それ実物見せてもらえませんか。」
「お!いいねぇ。見せてあげるよ。都合の良いときに声かけて。」
「じゃあ、明日の朝、声かけます。」
「今からイイデスカ?」
「じゃあ、移動しよう。」
「これだよ。カンバンは一般的にToDO/Doing/Doneっなんだよ(書きカキ)。」
「で、このプロジェクトでは、それぞれをプロジェクトのプロセスがあるのでソレに合わせてアレンジしているんだよ。」
「ところで、何でカンバンやりたくなったの?」
「実は、某というプロジェクトがあって、それの進捗管理をしようと思うんですけどプロマネがデイリーの進捗管理をしないんですよ。で……。」
「ふぁ?何?なんだって?プロマネがプロジェクトマネージャが日々の進捗を見ないの?」
「しましょうよ、って言っても聞く耳持たないんですよ。だからもう勝手にやっちゃおうと。」
「あなた、エライ。いやそのプロジェクトマネージャ誰?連れてこい。小1時間コンコンと……(ry。」
プロジェクトなのに日々進捗を見ないとか、ワタシにとってはありえないです。いみじくも日々しないとしてもでは一体どうやって計画とのズレを認識しようとするのか不思議でならない。いやいや週次では見ているんじゃないかな、って後で訊いたら次訊くのは最後らしいです。はー。世の中色々なスタイルのプロジェクトマネージャがいるものです。
ロンパしたいわけじゃないけれど、プロジェクトはコントロールするものです。計画を立てる、実行する、計画と較差を識別するので制御する、計画を調整する、実行する、ループ、criteriaに達したのでexit、です。
コントロールする気がないならプロジェクトとは名乗らないでほしいものです。それでなくても、プロジェクトの成功なんて割合少ないんですから。