システムエンジニアの研修企画にキャンバスを使う


とりあえず2014年ゴールデンウィークのまとめ
今年のゴールデンウィークでやりたかったことがいくつか、−−家のこと、遊びのこと、仕事のこと−−、とあって大体は手に付けられたので及第点としておきたいところだけど今日明日とあと二日あるのでもう少し実績を上げておきたいかな。

分類 評価 予定 実績
家のこと 家の周りの雑草取り、車の洗車、五月人形を出すこと Done!
遊びのこと 艦これでE1のクリア E1クリア、大洗でみつだんごを買う
仕事のこと 研修のオファーに対するプランの整理 研修企画キャンバスの作成


具体的には、研修のオファーに対してどうしようか(やることは回答しているけど実際どうやろうかと言う意味で)頭の中でもにょっている状態をどのように整理しようかと思っていたんだけれど、Running Leanのリーンキャンバスのテンプレートを思い出して当てはめてみたらもにょっていたことがピッタリはめられてニンマリ。この研修企画のキャンバスを今日明日でもう少し揉んでおいておきたいところ。


研修企画のオファー
なんで研修企画のオファーがあったかと言えば、春先のころに教育部署から突然打ち合わせの依頼があって、ノコノコと会議室に入ったら、ニンマリとしている連中がツトツトと最近の人材育成での悩みを露呈されるのをじっと堪えながら聞いていたんだけれどその時の心境と言えば、

「(そんなの夫々の現場のマネージャの仕事じゃん?)」
「(つーか、お前らが自分達で課題解決する対策講座を立ててやればいいじゃん?)」
「(ふぇぇ……まんどくせい……)」


なんて思ったのはナイショです。いや、「現場のマネージャの仕事じゃん?」は声に出てツイートしていましたけど。


どうやら課題は技術偏重になり気味で、所謂、リーダ的な人材が育っていないということが彼らのサーベイで問題視されているとのこと。そちらで頑張って課題解決をしていただきたいものですけど。


で、拝み、頼み込まれる。これ、受け流してもうえーの方からアプローチしてくるの見え見えだもんなぁ、なんてその場では頼み込んでいる人たちは言わないですけどね。どうせやるにしても何か楽しめるようなこととか、受講者は誰なのかとかないかなーと思って研修企画の受講対象の候補者層を聞いたら若手で楽しそうだからやってもいいかと思ったり。なんて現金なワタシ!


システムエンジニアが技術偏重だっていいじゃないか
日経hogehogeがゼネラリストのエンジニアが必要だと煽ったり、モノづくりが危ないと技術回帰に危機感を持たせたりするのは彼らの仕事なのでどうでもいいですが、だからと言ってどこのSIerだってそれまでの育成方針を自分の組織と比較して同じだから危ないと振り回される必要はないじゃないですか。それに乗った結果今度は技術偏重でやばいとか言ってるだけなんでしょ?と思うんですけどね。そんなの関係なくてシステムエンジニアなんてどっちの層も一定量必要なんですよ。


だって、ある規模のビジネスを回したい、と事業計画を立てればそれをやるに必要な人材像も専門性を持ったシステムエンジニアのロール別の人員も仮説で弾き出せるってものです。そうしたら、それに必要な人材をシステムエンジニア自身の希望、マネージャの客観的な観点での適性判断を持って業務にアサイメントして、経過観察と結果評価から育成のゴールを修正していくプロセスを回せばいいんですよ。たったこれだけで人は育つ。


だいたい技術偏重になったのは内製化出来ないという危機感があったからのハズなんですよ。それはどこでもリーマンショックの後の組織の人材の稼働を上げて業務に当たらせて内製化を図ることでコストのままにせず仕事をさせることに依る収益化を狙っていたという経営的な課題解決がどの企業でも裏の目的としてあったのです。面と向かってそう言うのは憚れたのか、コストとして重荷になっているシステムエンジニアに対して外圧を利用して外貨を稼げと言っただけで。


後先を考えてというか、人材を含めた投資の観点を持っていたら、技術偏重ばかりの施策なんてしないものです。yes, butの思考と行動をすると思うんですが。つまり、それぞれの人災を育成しないといけないマネージャが担当する事業を成長させるための人材構成像を持って、時代の需給に調整しながらも育成を続ければ技術偏重になろうがゼネラリストにと煽られようがお構いなしにやればいいんです。だから誰が技術偏重といっても気にしなければいいんです。


研修企画の検討にもキャンバスがぴったり
で、キャンバスのレイアウトそのままに頭の中でもにょっていたことを割り当ててみたらいい感じです。図中の升目の緑色はデザイン上のもので意味はありません。



これで思いつくのは、受講候補者に対する研修自体は開催日程に合わせて具体化していけばいいんですが、それだけでは何も変わらない可能性が高い、というところです。幾ら現場のシステムエンジニアのマインドセットやナレッジの一部を植え替えてもその上のマネージャのマインドが変わらなければ元の木阿弥なのではないか、というところに気付きがあるわけです。そうした関係、つまり講師からみた直接のユーザは受講候補者ですがその先にまだ現場のマネージャというユーザがいるわけです。それがこのキャンバスで視覚化された、と。


そうすると、マネージャに対するなんらかのフォローアップを講座の前後を考えて仕込んでおく必要が出てきます。ただそれは講師がやるのかそれとも人材育成を担当する教育部署がやるのかって話が先に出てくるので底を決めたいところですが、まぁ、教育部署ですよね。講座の主催者ですから説明責任もありますからね。


と言う感じで、研修企画にも元々はリーンキャンバスだったキャンバスを使いまわすのも良いようです。