やりたいと思ってもやらないのはルーチンワークより得られる価値が少ないと判断しているから
人は誰も1日24時間与えられているとおり、エンジニアにだって1日24時間同じように与えらています。でも……、なんでか、いつも忙しいですよね。毎日時間がないというか、何をするにも時間の余裕がない感じです。
自分の1日をどう使っているか実はよくわかっていない
エンジニアのみなさんはお忙しいとは思いますが、事実を突きつける、いや、現実と直面しないと認識しないですから現実を知りましょう。
小学生の夏休みに作らされる1日の生活の行動計画があるじゃないですか。円グラフで1時間刻みに、起床、ラジオ体操、宿題……とか書くの。あれを書いてみたらいいと思います。いや、書いてください。そうですね、ポイントは30分くらいのメッシュくらいまでは解析しましょう。特に明らかにしてほしいのは、起床から会社に到着までと仕事が終わってから就寝するまでの2つのゾーン。あと、曜日で違うなら、曜日ごとに並べて書きましょう。
さて、目の前に自分で書いた円グラフがあなたのエンジニアの1日です。
誰しも1日24時間与えられていて、その24時間を「自分の価値判断で使い方を決めている」のです。ココは同意していただけますでしょうか。同意せざる得ないですよね。何かをやる選択肢を選ぶこともできるけれど、選ばない選択肢を選ぶこともできる。実際、その行為をしているわけです。
新しいことに手を出すのは誰も割と大変な理由
そうした日々の営みの上に自分で関心を持つ技術の領域の新しい情報や、気になる引っ掛かりを掴むとそれをやってみたくなる「気」がするわけです。で、ただ気がするだけでは忙しい最中に重い腰を上げることは相当の駆動力を必要とするものです。いや、だって、いくら関心があったとしてもネットサーフィンするくらいで、書籍を買うことだってしない人が多いし、ましてや、手を動かして何かを作るとか、日常の生活圏から飛び出して勉強会に行くとかってそれなりの勇気と判断を必要とするのです。いくつになっても。
それは、24時間のルーチンワークが確立してしまっているから、なんです。その確立したルーチンワークは基本的に自己満足を得られることに価値判断の基準で組み込まれているのです。だから、思いのほか、堅牢です。だって、楽だし、程度の問題があっても、そのルーチンワークをすることで得られるモノが見えていますから。コレをやればこのくらいの喜びが得られる、みたいな感じです。
つまり、新しいことをするにはその既得権となっているルーチンワークの何かのコンテンツと入れ替えないと、新しいことに手を出せないんだよ、ということです。
じゃあどうするの?って思ったら
こうしてください。
- あたらしいことをして得られる価値を具体的な言葉で書いてください。具体的な表現を使いましょう。○○が出来るようになる、とか。
- 次に、円グラフから、新しいことをして得られる価値より少ない価値が占めている部分を探します。その部分を具体的な○○ができるようになる、と表現しましょう。
- 最後に、比較してください。どっちが自分にとって価値があるか。
簡単なことですが、日々の営みで得ているしている体験を入れ替えるには、新しいことを組み入れる時間を探さなければなりません。それは、日常のある部分のアクティビティの時間を減らすか、止めるという判断をしないといけない。それは、自分の時間だから、自分の価値判断でしなければいけない、のです。
もし、新しいことと既存のことを比べて既存の方を選ぶとしたら、新しいことはその程度の価値と優先順位であったと言うことなのです。