ワタシが犯したプロジェクトの小さな失敗


当たり前だけど、ワタシだって失敗します。それこそ、たくさん失敗してきました。小さな失敗もあれば大きな失敗もあったのに、「二度と同じ間違った判断をしたくない」と正に肝に銘じていることは小さな失敗なのが不思議なんだけれど。


その小さな失敗は、製品のAPIを使って開発する機能を担当したエンジニアの納期遅れの原因を作ったこと。プロジェクトの工程の中での納期遅延なんて良くあることだけど、顧客からの情報提供の期限を延ばしてしまって、結局つけが開発を担当するエンジニアの工期を短縮してしまうことになってしまった。残作業にどれだけ時間が必要なのか把握しきれていなかったところが誤った判断をした真因なのだと思う。


今であれば、タスクは理想時間で見積もるし、work in progressを気にするし、エンジニアが見積もる工数にプロジェクト全体としてのバッファも取るし、何より、顧客の情報提供が遅れたらスケジュールを調整するし、コスト的な負担が発生するならそれを示して、情報提供の期限を守ってもらうか追加の見積もりを出すことを考えるけれど。


振り返ると大きな失敗(の記憶)が無いのは、大きな失敗は目に見えて悪化していくことが視覚化されるからか、割と早めに発見して、そうそうとコントロールしようと意思が働くからなような気がするんです。


多くのプロジェクトを見る立場でそうした観点で見回すと、小さな失敗をプロジェクトマネージャが気づいていないことがよくあるもので、それはプロジェクトマネージャ自身の判断が失敗かどうかもわからないからなのではないか、と。


特に、失敗のタネのようなものは、担当しているプロジェクトマネージャ自身が気づいていないことが間々あるのです。多分、プロジェクトマネージャは、ワタシのような経験をしていないから。一方、ワタシは先の小さな二度と繰り返したくない失敗を経験しているので同じような小さな失敗の匂いがすると直感的に反応するんです。

「(あぁ、これはあれと同じ気がする。)」


小さい失敗でも、自分のそれ以降の振る舞いを変えることが出来るんですね。