「これどうしよう」と悩んだら一旦バラして別々に対処できるか考えてみよう


相談を持ってくる人に多いのがとある状況に置かれて次のアクションを決めないといけないんだけれど、

「そのアクションをどうしたらいいのか?」


というものです。ではワタシはどうするかというとまず全部お聞かせいただいております。

「……という状況なんですが、どうしたらいいと思います?」
「あなたはどうしたいの?」
「いやー、決められるなら相談に来ないですよ。」
「そりゃそうだ。で、どうしたらいいと思っているの。」
「まぁ、この案件はお客様が決めてくれなくて進捗が遅れているのもあるんですが、プロジェクトマネージャもまだ経験不足でこの状況でどうしたら進捗をキャッチアップできるか自分で判断がつかないみたいなんですよ。」
「ふうん。それで。」
「私としては進捗をキャッチアップさせたいんですが。」
「なら答えは決まっているようなものじゃないの。」
「どうしてですか。なんでそう思ったんですが。」
「だって、状況説明のあとに初めに出てきたのが進捗なんでしょ。」
「あ…そうでしたっけ。あぁ、『キャッチアップさせたい』って言っていましたね、私。」
「はじめにそれを言ったから、それがいちばんきにしているんだろうなぁって。そう思ったけど。」


相談に来るくらいなので、当のご本人としては考えた末に決めきれずに相談に来ているのだと思うんですね。で、勿論、その判断しなければならないことの課題なり問題なりが1つなら考える対象は一つだから相談など必要が無いくらい判断はつくんだと思うんです。まぁ、その判断後に支援が欲しいんですけど、とかは別ですけど。


相談がある人はその相談事に来る時点で大体の腹積もりは持っているもので、ただ、その腹の中で決めている判断がそれでうまくいくのかどうか背中から押してほしいのだと思っています。そうなら会話の冒頭のように本人の腹積もりを聴いて、ワタシ自身も同じような判断にたどり着くことができるなら背中を押し出すだけなんです。


そうじゃなくて、判断もつかずに相談に来ている人は一寸厄介です。だって、自分で判断を一度もしないでこちらに信託仕様としているのですから。それで、「あーせいこーせい。」とは言いたくないなーと。


だから、自分で考えてこない人が理解して判断ができるように困っていることをバラします。

「まぁ、この案件はお客様が決めてくれなくて進捗が遅れているのもあるんですが、プロジェクトマネージャもまだ経験不足でこの状況でどうしたら進捗をキャッチアップできるか自分で判断がつかないみたいなんですよ。」


なら、

・お客様が決めてくれない
・進捗が遅れている
・プロジェクトマネージャもまだ経験不足
・進捗をキャッチアップできるか


と。で、プロジェクトなのでQCDで行けない状態は進捗の遅れです。ただ、どのくらい遅れているかその情報は含まれていません。まぁ、聞けばいいんですが最悪な状態は、

・相談に来た人も進捗遅れの状況を把握していない
・プロジェクトマネージャも進捗遅れの深刻度が理解できていない


かと。なので、状況を正しく把握する「しくみ」の構築です。なぜ、情報の把握ではないか、ですが、だって、プロジェクトマネージャは経験不足なんです。でじアクションが取れていないならその進捗の把握自体間違えている可能性が高いです。なので、


「進捗はこう把握して欲しんだけどできるかな。」


と、具体的な仕組みを提示する方がいいです。それはプロジェクトマネージャに伝わるまで人が介在するからっていうのもあってそう言う情報の減衰も考慮しています。そういった配慮もしつつ、やって欲しいことを伝えるには手順で示すのが一番です。


手順にするから結果的にやることの対象、手続きが分解されるし、それぞれの結果は曖昧さを減らして手に入れることが出来ることが期待できるようになります。


問題を分解して、その中で解決しなければならないことを簡潔にしてその問題の特性にこだわると対策は単純化されるんです。ただ、ばらした対処の結果を分解した課題解決の結果を想定してみて明らかにダメそうならばらし過ぎてもダメなので何が何でもばらせばイイってものでもないです。