自分を「高く」買ってもらうためにスキルに課金せよ


あなたはどれだけ自分のスキルに課金していますか。月にしたら幾らくらい掛けているか考えたことがありますか。今から20年くらい前に直接の上司ではないマネージャが言っていたことがとても印象に残っていて、今だ鮮明に覚えているんですよ。

「エンジニアは自分の技術を『高く』買ってもらわないといけない。」


正直「へっ?そうなの。」と思いましたね。仕事に必要な技術は覚えないといけないけど、必要になったらやればいいと思っていましたから。まぁ、どっちかと言えば中途半端なエンジニアでしたからそんなものでした。


だから「『高く』買ってもらわないといけない。」なんて発想しないもの。多分、ちょっと考えて「あぁ、何もしなければその他大勢のひと山幾らで売られるのか!」ってことに辿りついたわけです。


「じゃあどうするのよ。」って話ですが、

「『高く』買ってもらうには自分に投資をしなければならない。」


「投資」ですか。「本とか読んでいればいいのかな。」なんて勘違いもしたけれど。何となくは、興味のある本とか当時からあったsoftware designは習慣で買っていたりしたけどろくに読んでいませんでした。今だったら、読みもしないものを買ったりはしないだろうけど。あー、興味ある記事の号だけ買うかなー。


当時は日経hogehogeとかも定期購読していたと思うんだけど…、−これは当時の上司の物まねだったような気がする−、ワインバーグとかそうしたものの方が読むのが好きだったかなぁ。


でもその人が行っていたこととは違いますね。自分に投資をするということは投資に見合う付加価値を付けるということです。それは、今持っていない、これから自分にとって必要になるだろう技術を身に着ける、と言うことですから。


もちろん無料で情報を手に入れるという考えもあるけれど、当時はインターネットも普及期でしたしモバイルなんてありませんでしたし。だから自分で買うか、誰かから貸してもらうか、図書館にあればラッキーか、ってもんです。

「毎月給与から自分に何%を投資をしているかそれを認識しなさい。」


だから、当時は書籍かセミナーくらいじゃないかと。そうしたことに自分が必要と思うスキルを得るために何を期待して何を得るか、ということを解り易い指標値として%を持ってきたのだろうなぁ、と。と、今となっては思いますねぇ。だって、金額とか割合の方が実感しやすいですからね。


勿論、それぞれのお財布の事情はあると思いけど、とはフォローされていましたけど。


それでも課金せよ、と。「今のままでいいのか。」と。「自分を『高く』売るのもエンジニアの仕事だ。」と。だから投資せよ、と。

「投資しなければリターンは返ってこない。それでは『高く』売れない。」


何もしなければ、何も得られる機会がないと。価値を上げられる機会を生み出せない、と。自分を「高く」売るために何を投資すればいいのか。じつは「自分のやりたいことには自腹を切れ。」とだけしか言っていなかったのですが、お金だけ出しても身につかないんですよね。


投資には給与から捻出するお金の面と自分の余暇を使うという2つの面がありますね。リターンだって、返ってくる保証もないんですけどね。でも、少なくともこの2つを捻出して掛けてみないことには始まらないんですよね。それをはじめろ、と。


いま、家の本棚には当時から買ってきた本が山積みになっています。月刊誌とかは大分捨てましたけど専門書は読んだもの、積ん読のままのもあるけれど、買った当時に何に興味があったのか、何を得ようとしていたのかがふりかえれます。


そうした本の山の中にずっと読み続けているジャンルがあればそれがあなたの専門なのでしょうねぇ。