他人が有能かどうかに時間を割くより自分の能力や自分が作ったシステムの性能を計った方がいろいろ捗るよね


言いたいことを1行で表現できることは感心するものです。増田のこれ。

俺より給料をもらっている人間は俺より有能であるべきだ。


そんなことを思ったことも一時期ありましたが、いつの間にか思わなくなったのはなんででしたっけ。そうそう、多分ですが「自分より有能だなぁ。」と思ったらどうでもよくなったからかもしれません。聞かれるのが嫌なので自分から聞くことはないですが学歴を聞けば有名校ばかりだし、地位も上のことの方が多いし。


一つ、自分と他人を比較するなんて私にとってはツマラナイことなのですがそれを吹っ切れたのは自分のキャリアパスを考えて、30代のときに50代、60代のことを考えたら他人と何て比較していられないと思ったから、ですかねー。今なら希望すれば65歳まで働けるようになりましたがその時は60歳定年でしたから。そのあとどうやって暮らしていくのかを想像したらあまりにも安泰なことを想像できなくて当時は「今の儘じゃいかんぞ。」と思ったからでした。


そうした他人と比較しないで自分と比較することだけにすれば、後はやるかやらないかは自分だけの問題なのでそれこそ全部自分が判断するという裁量とそれに伴う責任は自分で始末すればいいだけになり、自分の裁量が及ばない他人のこととか過去の実績とかは圏外にしておくのが自分の限られたリソースを無駄にしないで良いと思いますけど。


有能と言えば、システムでは機能とか性能にあたるわけです。機能はある意味解り易いのでいいですよね。やりたいことが実装されているのかどうか、それだけなので顧客が試験で検証すればわかることですから。ところが性能は非機能に分類されるように明示的な機能となはらないものの方に分類されるわけです。使いやすさとか、メンテナンスのしやすさだとかと一緒にされてしまう。


今の情報システムは単純なホストコンピュータとダム端末なんていう構成は絶滅したわけではないのでしょうが、ほとんどありはしないのでネットワークを介した複雑な構成上に作られるんですよね。それにリプレースとか新規システムとかを導入するときに非機能を言われても新システム側のプロジェクトは既存の環境が絡むので「大丈夫です」なんて気軽に言えないものです。ネットワークも新規ならそんなこともないのでしょうがそれでもそのネットワークセグメント内あれば、かと。ましてやインターネットなんて絡むようになったらどこに何があるかなんて解りようもないのだから「神に祈るのみ」になってしまっても理解はできます。できますけど、やっぱり拙いのは顧客が試験で性能を検証するといって「遅い!」と言われてからじゃプロジェクトの残りの時間とリソースの残高から言っても遅いから、です。


「じゃあどうするのよ。」って話になるわけですが、「最初から性能は計っておけ。」としか言いようがないです。まぁ、エンドユーザがいるアプリと基盤では分界点が違うと思いますが。どちらに知っても共通的なことからいえば、出来る範囲でしか性能は計測できないので

「その範囲を定義して顧客に同意してもらいなさい。」


っていうことが肝要としか言えません。現実、新規でもリプレースでも新しいシステムを本番のネットワークにそもそも挿せるのか、って顧客に聞けばリリースまで「ノー」でしょうし、性能を計測するためのテストデータをドカッと流すなんて平日昼間なんてありえないでしょうし、夜間だってバッチがゴリゴリ動いていたら時間帯は気にせざる得ないでしょうし。そうそう、想定するユーザ分だけ試験用の端末を揃えることだって無理があるのは台数をリアルでそろえるのは予算とスペースとセットアップの観点から顧客が折れますし。


どのみち、接続するネットワークがネックになって試験範囲は限定されていくのですが、そこを「やりたいんだけど環境の制約がありそうなので詰めましょう。」と顧客とすり合わせて物理的な範囲を合意していくのが良いのではないかと思います。


ただ、何れにしても計測はしなければなりません。それは自分たちの設計や実装が間違っていないことの検証にもなるし、インフラならアプリから遅いと言われてもミドルウェアまでの性能は製品レベルではコレコレ実績が出ているので、と切り分けするための客観的な情報になるからです。


と言うことで、自分自身であっても自分が作ったシステムであっても能力、性能は計測しておきましょう。