「仕事に受け身の人っているじゃん。」
「いますね。」
「それって、受身と思っている側がそう思っているだけなのかもね。」
「どういうことですか。」
「こっちが相手を受け身だと認識しちゃうから、こっちで捌かなきゃっていう思考になる、と。」
「なんとなくわかるような。」
「ホントは任せたいんだけどさ、アウトプットみてると自分で尻拭いするのも無駄に思えて。」
「その気持ちはよくわかります。」
「それって、相手を受身と認識している側がその状況に依存しているじゃないの、って思ったわけ。」
「状況に依存している、ですか。」
「多分、それなりに依存している人にとっては変えたくない環境なんだろうね。」
「任せることで環境を変化させることは嫌なんですね。」
「そうそう、結局自分の環境を変えたくない、ということ。」
「でも、自分のキャパを越えたらそんな風には言ってられなくなりますね。」
「うんうん、だからさ、環境要因でキャパを超えちゃうと何もコントロールできなくなるから、自分で超えてないけどキャパ超えたと宣言してしまうのがいいんじゃないかな。キャップを掛けちゃうんだ。」
「キャップを。」
「だからあとの超えた分は君がやって、と。」
「助けて欲しいと協力を求める形になりますしね。」
「そうだね、受身じゃなくなるわけだ。」