たよりないプロジェクトマネージャの処方箋

SEリーダとしては申し分なくて、小規模のプロジェクトも(いろいろあるけれど)まわせるシステムエンジニアって割と多いのではないかと思うんです。マネージャやその取り巻きは早く「次のステップに挑戦して欲しいなぁ」と期待して手薬煉してまっているわけです。


で、実際、機会を作ってアサインしてやってもらうんですが、これがまたいろいろ起きるわけです。そのプロジェクトマネージャとワタシのプロジェクトマネジメントの感覚の違いの一例を挙げると「課題がオープンしてからのトレースを掛け始めるタイミング」があります。


ワタシなら、課題をオープンして1週間も経過したらなんらか進むように担当しているメンバと一緒に考え始めます。いや、毎日朝会やるだろうから、課題完了希望日を睨みながら1週間ではなくもう少し前から動き始めるかなぁ。ところが、そのプロジェクトマネージャは課題の完了希望日直前まで担当に丸投げして放置です。担当するメンバを何を根拠に全面的に信頼しているのかわかりませんし、もし、課題の完了希望日の直前で解決するための更なる課題が生じて課題解決できる見通しが立たなくなったらどうするんでしょう。


このような心配事があるんだと尋ねてみても、そんなこと一片たりとも「考えたこともない」ですからと返ってきますからねぇ。


でも、そのプロジェクトマネージャをアサインした以上はアサインしたマネージャがサポートに入るのは当然のコトです。プロマネのスタイルの違いは個々の特性なのでそこは受け入れるとして、「プロジェクトとしてアンコントローラブル」にならないように、どうサポートするか、が課題になるんですよねぇ。マネージャさんだって、身体は1つですから。


プロジェクトにもよりますが、お客さまとの定例のミーティングに同席するのが一番です。ミーティングでは、プロジェクトマネージャがagendaもファシリテーションもするわけで、その上で個別検討テーマや課題のトレースがあればひっくるめて全部1人でやるわけです。


同席するマネージャは基本的には、発言は控えます。その定例ミーティングの主役はプロジェクトマネージャとお客様ですから。


そのプロジェクトマネージャの権限を越えた話になったとき、プロジェクトマネージャはマネージャや営業にエスカレーションして判断を仰ぐと言えるかどうか、そうした判断と行動ができるかを横で見てください。


その判断と行動が間違っていたら、横からアドバイスを投げかけます。例えば、「そのテーマはスコープ外だから進め方については持ち帰り扱いを検討したほうがいいんじゃないかな」とか「いったん、営業と場を持ったら」とか。


契約の範疇以内の定例のミーティングで起きることは、基本的には先に書いたように発言は控えてます。ただ、配布される資料をベースに進む

・ミーティングのファシリテーション
・個別検討テーマの意思決定
・課題のトレースと判断基準の設定


など、定例のミーティングでのそのプロジェクトマネージャの振る舞いで気になることをメモしておきます。ただ、それはその場では言わない。


じゃあ、そのメモをどうするか、ですが、定例のミーティングが終わった後、できる限りすぐにフィードバックをする場を設けます。

・判断基準の合意や意思決定の確認
・プロジェクトマネジメント管理の観点での確認忘れの有無
・コミュニケーションのとり方
ファシリテーションで気になったこと


などなどを手短に、対応したときの効果の高いテーマから伝えます。


ワタシと同じ人ですから、どうせ、たくさん言っても気をつけられるのは3つがせいぜいです。たくさん言い始めるとくどくなりますし、聞く耳を持ってくれないですし。