このコンピテンシがなければプロジェクトマネージャはあきらめた方がいい


課外活動の一つである勉強会に参加しているのですが、前にあった講演のタイトルに「経験」とあって、実はあまり期待していなかったんですね。その人の経験ベースのプロジェクトマネジメントの話なんだろう、と。


なぜ、期待していない=期待が低かったかと今思えば、ワタシの関心事が育成にすこしだけ軸を移しているからなんですね。講演のテーマのキーワードとズレを感じていたから自分で期待の閾値を下げたんでしょう。


じゃあ、行かなければいいじゃん、と思うかもしれないですけど、IT系の話であることも分かっていたので何か気づき的なお土産はあるんじゃないか、ともあったわけです。どんな講演でも何か一つくらいはお土産があるものですから。


で、実際にスライドに目次が映ると「!」と。スイッチが入りました。これ、今関心を持っていることと被るんだ、と。


ITのプロジェクトマネジメントで必要なコンピテンシを片手もないくらいに絞って書かれている。講演は、講演者の経験と言うよりは、体験談をベースに面白おかしく進んでいく。それはそれで面白いんだけど、いや、割と自由と言うか自分の信念で行動してきてその分苦労したんだろうなぁ、と。


講演の中でプロジェクトマネジメントに、いや、プロジェクトマネージャに必要なコンピテンシを2つ上げていたんです。その2つとも、ワタシもブログに書いていたよう気がしたからか、思わず「そうそう」と激しく頷く。


だいぶ年齢的に先輩な方だし、経歴を見ると出身組織の要職をされてきたようなので、その講演された方は後進の育成はどうしてきたんだろうと疑問を持ち始めたらもう、あれです。訊いてみたくて仕方がない。

「プロジェクトマネージャに必要と言われる2つのコンピテンシのうち、1つ目のコンピテンシを教育するにはどうしたらいいか」


ちなみに、ワタシの考えはアサイメントを意識的にする、です。それを持ったうえで訊いてみました。質問の時間は限られていたので追加の質問はしませんでしたが、答え自体はオーソドックスで過激な回答でした。

「経験させるほかない。」


その経験させる方法は、谷底に落とすとか、自分と一緒に連れまわすとか、そういったまるで新人を育てるときに使われる旧来の教育訓練の手法です。過激としたのは「谷底に落としても這い上がれないことがあるけどね」と必ずしもうまく育つわけではないといっているところです。


さて、その1つ目のコンピテンシは何かと言うと、ワタシの語彙から表現すれば、

「妄想する力、想像する力、イメージする力」


です。意外だったですか。プロジェクトマネージャに必要なコンピテンシで1つ目にできたのが「想像する力」で。


でもね、ワタシ思うんです。昨日書いたプロジェクト計画もいかに「想像して計画を練るか」にかかっているのですから。そういう意味で、同じことをその講演された方とワタシが言っているんだなぁ、と。ワタシもだてにプロジェクトマネジメントにかかわってきたわけじゃないなとちょっと自信を持ちました。