最低限のサービスレベルに満たない要員の技量を挙げることはとても難しい


このエントリを読んで思ったことは、チームで運営できない、つまり、個人の技量が顧客に見えてしまうサービスを提供する場合、最低限のサービスレベルを決めて維持するための活動が必要なんだけれど、最低限のサービスレベルに満たない要員の技量を挙げることはとても難しい、ということです。

僕が個人タクシーに乗らなくなった理由とサービスの均質化について
ベンチャー役員三界に家なし


一時期深夜まで仕事が続くプロジェクトの支援に入っていたのでタクシーで頻繁に帰るときがありました。そのときは別にタクシーチケットを持っていたわけではなくタクシー会社の縛りはなかったのでそれこそ好みでタクシーを選んでいました。


普段はほとんど使わないタクシーなので、できれば変わった車種に乗りたいと思って、目の前にセルシオの個人タクシーが通りかかるところを捕まえます。


これが当たりだったんですね。ですから、後部座席に置いてあったカードを1枚取っておき、次の機会のときに呼ぼうとおもったんです。それで、その個人タクシーは何度か使わせてもらったんです。


もし、その当たりがあたりじゃなかったら、どうしたんだろう。たまたま運が悪かった、と同じように車の車種で選んでいた可能性が高いです。でも、いまなら、会社で選ぶかもしれません。それは、同じフィーを払うならこちらが期待する運転をしてくれる方を選びたいから。


実際、あたりじゃないことも何度かありました。あたりの個人タクシーを呼べないないときもあるわけで。目の前に乗ったことのない車種のタクシーが来たので捕まえて乗ってみたら、速攻で後悔したんです。もうね、全然運転の質が違うんですね。「ほら、オレ運転上手いだろう?」と運転手が自己陶酔しているんじゃないか、と思うような搭乗者に配慮の無い方向転換やブレーキ。


学んだことの1つは、自分が運転するときは、これまで以上にソフトな運転をしよう、と。教訓をえられたのは救いですが、そう何度も外れると深夜まで働いて明日の朝が早いからタクシーまでつかって帰っているのにがっかりです。


タクシーの運転手とシステムエンジニアは個人の技量が技量を提供するときに持ち合わせている技量が利用者にあからさまなる点で似ていると思います。利用者がほんとの個人なのか、プロジェクトのお客さまなのかはあまり関係はないです。どっちにしても、持っている技量しかサービスとして提供できないと言う点において。


提供したいサービスのレベルを定義して、それに未達の要員は底上げしなければサービスを提供する側として困るわけです。だから、対策をするわけですが何せ個人ごとに育成することになるのでそれほど優しいわけではないです。いやとっても難しい。


単に、経験の少なさが原因なら、経験して育てればいいのですが、そこそこの経験者の場合やベテランの場合が手詰まりになりやすいんですね。だって、本人がそういうサービスを提供する意思を持っていくれるかどうかにかかるんですから。これは言えばやってくれるという簡単なことではないです。それに、やってくれる気があるなら勝手にやってくれているはずです。


そこの意識の変化から変えてもらわないといけない。


一番手っ取り早い作戦は、自ら変化しないとやっていけない環境を作ってしまうことなんですけど。そのときは、アサインした
側としてのフォローは覚悟しますけど。


あと、尖った要員の扱いですが、エントリ内の引用で日本交通川鍋社長がサービスを均質化することについて書かれていますが、ワタシの場合は尖った要員に対しては「もっと先を行け」と言うようにしています。