マネージャの楽しみは混沌とした雑用を定型処理化するところに秘めている


マネージャの仕事のひとつに担当している組織として必要なこまごまとした手続き、例えば、管理部門からの依頼とか事務処理とかそういったものの仕事があります。


ワタシ、それを十把一絡げに「雑用」と呼ぶことにはちょっと抵抗感があるんですよ。「どうして。プロジェクトの仕事じゃないし、事務処理なんて雑用じゃん」と思ってしまったら、その雑用は気の進まない仕事になっちゃうじゃないですか。まぁ、雑用とひとまとめにしてもやらなくていいとは言っていないのだからどっちでもいいと言えばいいですが、先の抵抗感の話をします。


その雑用、全部ひっくるめて全部同じ様な雑用なんでしょうかねぇ。「そんなこと考えたこともないですって」まぁ、そうでしょうね、そんなことを考えるのってワタシくらいかも。


ワタシ、雑用って大別して2種類あると思うんです。一つは仕事として受け取った時点で定型化されているの。交通費とか申請系の承認とか、仕事として受け取ったときにはすでに業務フローとかできあがっているの。ただ、これだって仕事をいらしてくる人もいるし、処理した後工程の人もいるわけで、それを雑用と言うのはちょっと憚れますよね。感性の問題ですが。


もうひとつ、まったくフリーハンドな手続きを処理しないといけないお仕事も舞い込んでくるんですよね。それを何となく一度っきりと思って思い付きのまま片づけてしまうか、ちょっと考えてから処理するか。


ワタシねぇ、マネージャの仕事って、形のないところから手続きをつくり定型処理化するのがお仕事だと思うんですよ。そしてそれをある時点でメンバに下ろすんです。実施歳の定型処理化は自分でやった方がいいとは思いますが、メンバとやってはいけないということはないのでそこはそれぞれの事情に合わせてやればいいと思いますけど。


そう考えるとですね、お仕事に雑用って呼ばれるような仕事ってないんじゃないかと思うんです。雑な用事と呼ぶ時点で、心理的に仕事を雑に扱っているじゃないかと。だったら、雑な用事をエレガントに仕立て直したらいいじゃないですか。人がやるとまる1日かかるところを1時間蔵に終わるようにするとか。


こういったところに仕事の楽しさが秘めていると思うんですが。


これも持論なんですが、何でもかんでもメンバに雑用と呼ばれるような仕事を振ってはいけないです。メンバには稼いでもらわないといけない。メンバ自身の手続きはそれは個人に紐づいているので進めてもらえればいいのですが、そうでないものは、メンバ以外で巻き取るのがいいと思うんです。


だから定型化されていないような雑用は、マネージャがやった方がいいんです。そして定型化してある程度洗練したら適任者にお願いする、と。


あと、自分の後任候補がいるのなら、少しずつ雑用と呼ばれる仕事の共有をしておく方がいいです。基本は自分がやるとしても代行が出来る程度には。そうしないと人を育てるというマネージャのミッションが果たせませんから。