プロジェクトの日常は心配し過ぎで見る方がぜったいいい

ワタシ  「ねぇねぇ、例のプロジェクトどう。落ち着いたかな」
マネージャ「えー、そんなことないですよ。現場は積みあがった仕事をこなすのでひーひー言ってる」
ワタシ  「それ、おかしいじゃん。先方に無理を通して契約条件代えたのにさぁ」
マネージャ「そうなんですよ、おかしいでしょ。現場のメンバもこんな仕事の量なんて捌けないって言っている」
ワタシ  「それって、ワークロードの面積と仕事の計画の面積合っているのかな」


仕事の計画を立てる時点で、リソースの枠に入るかどうかはちゃんと見ておかないと拙いですよね。
それは契約形態にかかわらず、見通しを立てるという観点で。
溢れることがわかっているなら、プロジェクトマネジメントの管理やシステム開発手法などを再考する必要が出てくるので。
あと、そういう状況であることは契約もととも共有して協力してもらえることはしてもらった方がいいです。
先方も知らなければ不意打ちを食らうことになるのですから。

マネージャ「たぶんですね、合っていないんです」
ワタシ  「せっかく契約をこちらに振りがないようにリセットしたのに何やっているのよ」
マネージャ「私もわからないんです。なんでこうなっているのか。現地のPMにもメンバにも言い聞かせたんですよ」
ワタシ  「それで」
マネージャ「今話した状況に」
ワタシ  「まさか、リセットした時に面積に合わせて仕事のボリュームを整理しなかったのかな」
マネージャ「そうかもしれませんね」
ワタシ  「そうかもって。それだめじゃん」


作業計画を立てて、メンバと共有するのはもちろん、お客さまとだって概要レベルのスケジュールでは認識合わせをしておかないと。
問題は一方が抱えるものじゃないです。

マネージャ「そうなんですが」
ワタシ  「で、どうするの。現場を回すのは現場のメンバとマネージャだよ」
マネージャ「現場に行って整理しないといけないですね」
ワタシ  「あまり悠長なこと言っていられないと思うよ。スケジュールわかっているの。納期のマイルストーンは何時」
マネージャ「年明けだったかと」
ワタシ  「もし、ワークロードの面積より計画している面積の方が大きいなら、その差分を誰がやるか、予算はどこからひねり出すのか、そもそもそれ契約上問題ないのかとか、いろいろ整理してやっつけないとまずいよ」


現場に頑張ってもらうのはもちろんですが、現場の問題を胞してはダメです。
見るところは視る。管理のためではなくて、最悪なことが起きたら結局指揮を執るのはマネージャです。

マネージャ「やはり、私が今より入って仕切らないと拙いですね」
ワタシ  「それだって見積コストに入っていないなら、出してもらわないと。こっち側に問題がないのなら」
マネージャ「問題って品質ですよね」
ワタシ  「そうそう」
マネージャ「前のプロジェクトよりはだいぶましだと思うんですが」
ワタシ  「それも来週に観てきた方が対策に生かせると思うよ」
マネージャ「そうします。来週から身の融通が利くように調整します」


現場の混乱を見過ごすのは、現場のメンバもマネージャも共犯です。
見過ごすとは容認すること、と思っていた方がいいです。
ここは鈍感力やスルー力を発揮してはいけないところです。
日々の活動には心配し過ぎるくらいに、それで現場に行って心配し過ぎでよかったね、が最良です。