自分の悩みの真因を見つけられない人にはIT土方にもなれない
なんとなくはてぶを見ていたらブックマークが300越えのエントリがあったので読んでみたらワタシにはちょっと理解できない内容で…。
まず、ツイッターの相談内容からして突っ込みたくなります。「やってもいないことを悩んでどうするの」って言いたいし、社畜になる程能力があるならいいけど能力なければ社畜にだってなれませんよ。
新人研修を受け持っているので、毎年そこそこの人数の新人システムエンジニアたちの顔をみながら研修をしていると、休憩中に配属先を心配して相談を持ちかけられたり、講座の中での感想を聞くとツイッターの相談者と同じように不安を口にする新人がある割合でいます。
不安を感じること自体、正しい反応だと思うし身を守るという本能的にも、リスクを嗅ぎ取る感覚としても必要なスキルです。でもね、配属先で仕事をするという意味においては、どの配属先に行ってもそれほど差はないんですよ。なぜなら配属先で任される仕事が一番最初の仕事でその配属先の仕事のやり方を刷り込みされちゃうんだから。書いていてちょっと「身も蓋もないな」と思いましたが。
この事象、配属先が不安ということの背景にあるものをちゃんと考えないといけないだと思います。不安で相談する人も相談を受ける人も。
人が不安に感じるその理由は、「経験したことがないことには将来が予測できない」という要素があるためやったことがない配属先の仕事に対して不安に感じるんです。
そしてその不安は「自分でコントロールできない」という要素も加わります。だから不安が加速するのです。
相談をする方にも相談を受ける方にもお尋ねしたいのですが、自分でコントロールできないことを一緒に悩んで考えて何か得られるのでしょうか。考えた結果、配属先がどうなるかわからないから手を打って回避できるなら良いのです。それは幸せです。
でも、希望する配属先がある場合、その配属先に配属される確率と配属されない確率はどうなっているのでしょう。その確率だって、希望する配属先が受け入れ枠を持っている場合に成立するのですから、またまた自分でコントロールできない領域が広がってきます。
フローにするとこんな感じですね。
仕事の内容が不安 → 仕事内容を選べる → 受けれ枠が確保されている → 相談者を欲しがっている → 不安解消
↓ ↓ ↓
↓ ↓ → 欲しがっていない → 不安解消できない
↓ → 受け入れ枠がわからない → 不安解消できない
仕事内容を選べない → 不安解消できない
これを見ても悩みますか。なんか、悩むだけ損しそうな感じがしませんか。その悩む時間を自分のスキルを身につけたり、必要な時にいつでも求められるレベルで発揮できるように訓練しませんか。
そのためにも因果関係図などをつかって、その不安が技術的なことなのか、労働環境なのか、人間関係なのかなどなど自分が不安に思っていることの真因にたどり着く必要があります。そのくらいはしましょうね。自分の不安解消なのですから。
どっちにしても、システムエンジニアなのなら技術からは逃げられないので、自分の基礎的なスキルや技術スキルの深さ、幅を広げる方に自分自身の時間と自分のお金を投資する方がいいですよ。
そして、早く一人前になってリーダになったり人の上に立つことです。それは自分の仕事を選べるロールに辿り着くという意味でもあります。そのときにビジネスとして成り立つ範疇でやりたいことをやればいいじゃないですか。