看做す力で客先常駐を良い経験に変える


システムエンジニアの客先常駐。うーん、あなた次第で良い経験を得ることもできるし、時間をお金に変えているだけにもできる。そう思います。多分、ブログとして取り上げるなら、どっちか片方の立ち位置でポジショントークすればいいのだろうけれど、ワタシの場合はそのどっちも経験してきたし、自社でサービスを提供ばかりしているメンバが井の中の蛙状態だったりしたのを見て頭を抱えたりしたりと色々体験も見てもきたので。


客先常駐は時間をお金に変えているだけにすぎない
契約がプライムでも、サブコンでも、人にいちいち指図されている限りは、時間をお金に変えているだけにすぎないのです。自分の裁量を持って何をしていくかを判断して、それを実行できないのであれば。


もちろん契約をしている以上、顧客にITサービスをプロジェクトとして提供しなければならないのですから、裁量を持って判断することはプロジェクトの延長線上の話です。裁量を持っている以上、どんなリソースを使うかどんな方法で実現するかは裁量の範疇です。ただ、物事には制約や前提があるものなのでそれに縛られますが。


裁量がないということはロール的にも一兵卒なわけです。プロジェクトメンバとしての一人。裁量を手に入れるためにはロールを上がらねばなりません。それをしないということは、指図されたとおりにアウトプットを出し続けなければならない。プロジェクトの情報だって、特にお金や契約っぽい話とかプロジェクト全体にかかわることは責任を負う役割を負う人たちが必要として持っているから、いちメンバが知る由もないわけです。


プロジェクトの情報はプロジェクトのロール、責任に応じて知らされるのですね。そうするとロールを上がらないとプロジェクト全体の情報を把握することもままならないのですよね。全体を把握して、どうコントロールするかという感覚の訓練する機会もいちメンバでは得られないと。


まぁ、技術的に発展途上だったりするならスタートはそこからですけどね。ワタシもそうでしたから。


客先常駐で良い経験を積む
すべての客先常駐が悪い経験しか積めないわけではない、とワタシは自分の体験からそう思うのです。それまであちらこちらでいちメンバだったワタシが、あるプロジェクトでブロックリーダをやらせてもらったり、体系的なシステム開発手法を学び直したり、キャリアを考えて実行に移したりできましたから。


それは、たまたまかもしれないし、ワタシがラッキーだったのかもしれません。でもね、ワタシと同じチームで同じ立場で仕事をしていたメンバだって何人もいたんですね。その方にとって、客先常駐で時間をただお金に変えるだけで過ごしたのか、自ら良い経験を積めるように動いたのかは、その人の価値観なので良し悪しではないけれど、機会は目の間にあったんですよ。


それを掴むためにタネを蒔いて育て収穫したのかどうか。


そんなこと日々の仕事をこなすだけで「やっている時間がないよ」と思うなら、その人はこれからも自分のやりたいことを実現することは難しいんじゃないかな、そんなふうに思います。


「だって仕事がやりたいことと違うんだから」と思ったら、やりたいことの本質は何かを見直してみたらいいですよ。いまやっている仕事で置き換えるだけかもしれません。本来はやりたいことが別の方法かもしれないけれど、いまやっている仕事の中の本質が同じなら自分の見方を変えるだけでやりたいことを実現できるのです。


これはとても大切な考え方だと思っています。「看做す力」を使うのです。客先常駐を良い券に変えるには、あとはやってみるだけですよ。