システムエンジニアと資格

システムエンジニアには2種類の人種がいる。資格を取る人と一向に資格を取ろうとしない人だ。


ちょっと言い切ってみました。はい。資格を取る人も昇給条件とかで渋々取る人もいますがごく稀に資格マニアの人もいて、そんな人を見ると素直に「すごいなー」って思いますね。


一方、資格を取らない人は頑として取らない。なに頑張っているのかなーって思います。それが昇格条件であっても理由をつけてとらない。ねぇ、頑張るところそこじゃないと思うよ。


そんなわたしも昇給条件で仕方なく情報処理技術者試験(!)を四苦八苦して取ったこともあったり、なぜか続けてその上の資格をポンと取れたりして自分が一番びっくりしたり。


そのあとは高度情報処理技術者試験を何度か受けましたが、1日中座らされて、普段使わないシャープペンシルで手首を痛めることに心折れた方の人になりました。


でですね、なんで組織は資格取れっていうんですかね。それはですね、通産省、いまの経産省が認定システムインテグレータという制度を作って情報処理技術者試験の資格取れって、言っていた「から」です。

SI登録について(平成21年9月)(PDF形式:180KB)
・ 試験合格者
 情報処理技術者試験合格者数等を重視します 。


あれ、「から」?って聞こえましたか。そう、平成23年に登録制度廃止になっていました。

情報処理サービス企業等台帳に関する規則等を廃止する告示(PDF形式:21KB)


ありゃ、2年も前のことだ。今回初めて知ったです。はい。つまり、情報処理技術者試験の資格取得奨励する社会的要請は無くなったわけです。いまも奨励しているならそれは組織のご都合というわけです。もしくは、廃止を知らないまま見直していないかと。


ただ、ですね、資格習得を奨励するのは別の意味もあると思うんですね。

・勉強する機会を継続的に作る
情報処理技術者試験においては、論文を書く習慣を作る


自分で自己研鑽している人にとっては「放っておいてよ」でしょうが、みんながみんな勉強しているわけではないですもの。断固としてお勉強しない(ように見える)人もいますから。


あと組織によりますが、昇格試験で論文を書くところもあると思います。情報処理技術者試験は小論文ですが、年2回書くという機会を自分で作れるという点では悪くはないかもしれません。


えっとですね、ちなみに情報処理技術者試験をとったからといって仕事ができるというのはありませんので。


その他、情報処理技術者試験の他に認定組織が認定する各種資格もあるわけです。ワタシが持っているものがPMPです。あとベンダーの資格もあったけどちょっと前に認定が切れちゃた。更新しなかったのでね。


で、ですね、とくに認定組織の資格でいいますが、こっちはこっちで別の意味合いがあるんですね。それは何かというと、

「認定されている資格の最低知識を持っていることを保証されている」


ですです。PMPならプロジェクトマネジメントの用語について同じレベルで知識を持っている、ということが言えるのです。だから、有資格者なら高いコンテキストレベルでいきなり会話が成り立つんですね。


これってコミュニケーションコストを相当下げます。名刺にロゴを入れれますから、そのロゴやタイトルを見れば、いきなり専門的な話になってもお互いに理解できるわけです。まぁ、べつに名刺にロゴがなくても、お勉強されて身につけていられればおなじなんですけどね。


いぜん、ベンダーの人と会ったとき名刺交換するわけです。「どうも初めまして」って。で、先方さんが気付くんですね。「あ、PMP取られているんですね」って。「えぇ、もう10年も前ですが」とサラッとブーム前に取っていることを匂わせます。


先方さんは「今」関心があるから気付くんですね。お互い「いやいや大変ですよねー」と和やかになるわけです。そのあとトラブルをどうするかとかの話になってもね。


こっちもですね、資格を取って毎年会費を払っていてもプロジェクトマネジメントのスキルが上がるわけではないのです。


何事も継続的な知識の習得と実践が伴わないと使い物になりませんです。