システムエンジニアにブログを書くことを勧める幾つかの理由


努力とは目的を達成するために継続して活動を行うことです。システムエンジニアなら、ある領域の第一人者になりたいとかそういった自分がなりたい将来像を手に入れるための連続する行為、と表現することができるでしょう。


目的は最終ゴールですから、その目的にたどり着くまでの距離が長い場合は途中にマイルストーンを置くのが自分が目指す目的に向かっているか、どのくらい進捗しているかを客観的に知る上で有効です。それを定量化したものを目標とします。目標は定量的でなければなりません。


自分がなりたい将来像を現実に手にするための1つの手段にブログがあります。なぜ、言語習得やツールの利用技術の習得ではないのか、と思いましたか。それには理由があります。


システムエンジニアに求められるスキルには、「基礎スキル」と「技術スキル」の2つのスキルが必要です。それら2つのスキルを場面ごとに組み合わせ効果的に適用する能力がなくては仕事が成り立ちません。


仕事を達成する遂行能力やステークホルダーやチームメンバと意思疎通を図るためのコミュニケーション能力などの「基礎スキル」が必要となり、設計や実装などでは手法、アルゴリズムや開発支援ツールの利用技術を活用することで効率的な開発を行うために「技術スキル」が必要となります。


では、ブログですがどこに効いてくるか、です。想像がつくと思うのですが「基礎スキル」に良い影響を与えることが期待できます。さらに「技術スキル」に波及することも期待できるのです。その期待できる幾つかのテーマについて追っていくことにします。


目標の設定
ブログを書くという行為も、マイルストーンを置き、定量的目標達成のために具体的な活動を行うことになります。ブログを書くという行為をただなんとなくではなく、自分の目指す将来像を実現するための1つの手段とした場合、その位置付けは違ってくるでしょう。


自分のための目標を設定する行為1つが、目的から定量的な目標を導き出したり、現状の自分の置かれている環境を再認識した上で、実現可能で少し高い目標を設定するなど、目標設定の仕方を身につけることができるようになります。


論理的な思考
目標達成のためにブログを書く。となれば、なんらかシステムエンジニアとしての仕事に関連することがブログのテーマになるのでしょう。新しい技術のフィージビリティをしてまとめるとか、未経験の開発手法を実験と評価をするなどが挙げられます。


そうした実験をしたあとブログに書くためには、目的や環境、手順や評価など実体験に基づいて整理し、言語化することになります。その際に、思いつくまま書いてしまっては、明日の自分が見返したときにわからなくなってしまいます。そうしないためにも、情報や自分の考えをある程度整理して書き留めておくことが必要で、その際に必然と論理的な思考を訓練することになるのです。


感度の向上と範囲の拡大
ブログを目標達成するために、継続的な記事の投稿が必要となります。そのために自分の関心ごとを広げ、感度を上げることでその機会を自分で作ることができるようになります。


いままでは、なんとも気にすることのない技術ニュースであっても、関心を持つことで自分の観点での切り口で見ることができるようになります。これは買おうか買わまいか思案しているときに、いままでは視界に入ってこなかった対象のものが世の中に割と出回っているように感じたりすることと同じです。


自分で関心を持つものだけが視界に入るのです。それを逆手にとって自分の関心ごとを広げておくことで自分の網にかかるようにします。


3つほどあげましたが、一番大きいことは技術の習得を継続的に自己研鑽として継続できるためのツールに使える、というところでしょう。


あともう1つ。1年経つと後ろにはあなただけのコンテンツが見える化されているのです。ワタシとしては、自分のコンテンツを持ち増やすというところがプログを続ける一番の価値があると思うのです。