あなたはそのイベントで何を手に入れようとしたのか。


少し前、同じチームでワタシが関わっていないタスクを担当している人がスケジュールを入れてきたのです。なんとめずらしい。雑談くらいはするけれど業務的にほとんど一緒には仕事をする機会はないのでこれはなんだろう、と興味が湧くわけです。で、その時間になって。


恐縮した面持ちで、でもなかなか話を切り出さないくて、しびれを切らそうとしていたらようやく話し始めるんだけれど、どうにも話の方向性がわからない。なんともじれったい。


どうやら年間講座の担当になったのだが、集客をどうしたらある程度の数を確保できるのかわからないのだと。集客って大変なんですよね。やったことがある人ならその苦労も悩みもわかってもらえると思うのですが。


参加者の視点で言えば、社内の勉強会をやろうとしても業務を持っていると、なかなか業務の都合をつけてイベントに行くのって大変ですよね。仕事の進み具合もあるし、割り込みもあるし。


開催者の視点で言えば、ある程度の規模で人が集まって欲しいんですよね。大人数だと場のコントロールを超えてしまうのである程度、例えば20人くらいまでなら、とか。


でも、現実はそんなに集まらないのですよね。一桁前半だったり、身内ばっかりだったり。


相談に来た人にアドバイスをしたことはこんなことです。


・あなた自身がここ半年で仕事でもプライベートでもイベントに行ったことがあるか。
・そのイベントにどうして行こうと思ったのか。


この質問の後に返ってきた答えが上っ面の綺麗すぎる回答だったのでさらに問いかけます。いま理由を教えてもらったけどその回答は本心じゃないでしょう、と。


言葉を聞いているとネガティブな理由があってそれを避けているようです。例えば上から行くように言われたので「仕方がなく」のようなニュアンスです。


他にもイベントに行ったことがあるかを聞いてみました。そうしたらどうやら仲間とスポーツをしたらしいです。それも同じように聞きます。


・そのイベントにどうして行こうと思ったのか。
・休日に体力を使うようなスポーツに行こうと思ったのか。


スポーツ後の飲み会があるから、仲間としゃべることができるから。
さらに聞きます。


・あなたはそのイベントで何を手に入れようとしたのか。


達成感。


そんな言葉が出てきました。これでもずいぶん綺麗な言葉すぎると思うんですが。ワタシが思うに、承認要求がそこで得られるのだと思うのでした。仲間と一緒にスポーツをして、終わった後に飲んで話して。


人が何かをするときには必ず何か目的があると思うのです。イベントを開くなら参加者はそのイベントに参加をすることで得たい何かがあるはずです。何も得られないのに、時間を消費するほど暇ではないのですから。


その得られるものがイベントの参加理由だし、イベントの価値です。それを仮説を立てて設定して、実際やってみて検証しなさい。イベントは失敗の連続だと思うのです。でも諦めないことです。続けていけばファンがつきます。


自分が先に諦めないことです。