追求されない進捗報告

進捗報告の場で突っ込まれたり追求される原因はほとんどが報告するエンジニア側にあるのです。別にプロジェクトマネージャやマネージャの立場だからってそちら側の目線で、というわけではありませんよ。

こんな状況を見た経験はありませんか。進捗報告の場で報告するエンジニアがしどろもどろになっていたり、プロジェクトマネージャと空中戦をしている場面を。

そんなつまらないことに時間をかけてしまうのは嫌ですよね。

先が見えているなら突っ込まれない

進捗報告の目的は、プロジェクトの進捗上の障害の有無をプロジェクトマネージャが知り、必要な対策を打つ判断をすることです。

進捗する作業はメンバが担っているので進捗状況はメンバが行います。

ここまではよろしい?

PMはプロジェクト全体の進捗の先行きのあたりをつけたいと思っています。なぜなら、先に述べたとおりプロジェクトの進捗上の障害があれば回避するのか除去するのか策を打つ判断をするのがPMの仕事だからです。

ですから、進捗報告をする際に先まで見通しが立っているなら正直、PMとしては

「予定どおりやっってて」

とお任せして、他に進捗上の障害がないかを探したいのです。

進捗で何を伝えるか

では、進捗を報告する担当としては何を伝えれば良いのでしょうか。

今使っている進捗報告のフォーマットやチケット管理システムのビューを思い出して見ましょう。どんなプロジェクトでも、計画に対し実績で差異が生じる可能性があるから進捗報告で進捗上の障害を見つけようとしていることを忘れないでください。

進捗報告で伝えなければならないことを3つあげてください。さてさっと言えましたか。

・実績
・予定
・課題

至極当然で「それで」という感じですが、これがベテランでもきっちりと押さえて報告している人は多くないのです。

進捗をどう伝えるか

実績、予定、課題を伝える、報告するのは、まあそうだとしてどう伝えれば突っ込まれないか。忙しい最中だし、変に突っ込まれて宿題なんてもらいたくないですし。

立場を変えて、PMならどんな進捗報告だったら、スルーするかを考えてみましょう。

・予定した作業は予定どおりに着手したかな
・いつ終わるか見通しは立っているのか
・差異があるなら原因は何か
・誰かのサポートが必要なのか
・予定している作業は予定どおり着手できるのか
・予定と違うことがわかったりしていないかな

と、こんなことを考えているものです。そうだとすれば、これを満足する情報を流せばいいわけです。

上記のことをカバーするのが、

・開始数/開始予定数
・完了数/完了予定数

なのですよね。それで差分があるのが課題で共有されるのです。

・完了予定と実績に関する差異の原因の掌握状況
・予定している対処
・プロジェクトに対するリクエスト
・後続作業への影響
・想定していた前提との差異 

 この予定している対処の裏付けである、差分の状況把握は割と重きを置きます。現状把握ができていないということは対処までどれだけ時間がかかるか見積もりもできないという事態ですから。

差分が生じたら、この状況把握を一人でどこまでやるつもりかを意思表示し、合意していくのが良いです。さらに悪化するようだったら、その前に割り込みをしてでも情報を。共有することで信頼感を得られますし。

 

 ということで、

・開始数/開始予定数
・完了数/完了予定数

 で報告するとして、課題があればPMが知りたい要点を押さえて報告しましょう。これが進捗報告で突っ込まれないエコシステムを作る基本です。