新任のプロジェクトマネージャに知ってほしいこと

4月3日からプロジェクトマネージャにアサインされ、プロジェクトをスタートしたプロジェクトマネージャも少なくないと思うのです。そのプロジェクトは全くの新規案件かもしれませんし、引き継いだ継続案件かもしれません。何れにしても、プロジェクトマネージャにアサインされそのロールを担うことになった新任のプロジェクトマネージャに知ってほしいことがあるのです。

心の引っ掛かりを見過ごさない

トラブルはいきなり発現するわけではありません。些細なこと、気にかけていなかったことがトラブルの原因になったり、誘発したりします。

日常の中で次々と判断をするのがプロジェクトマネージャの仕事です。その判断をする際に心の引っ掛かりを感じたら一旦立ち止まりましょう。

その心の引っ掛かりは、過去の痛い思い出やトラウマや横でトラブっていた事例などの記憶の断片から呼び起こされているシグナルです。

見過ごしてはいけません。丁寧に処理しましょう。

メンバとは対等に

プロジェクトマネージャもアーキテクトも一人のエンジニアも全てプロジェクトに必要なロールを担う人的リソースです。

誰ひとり欠かすことはできないのです。単に、そのプロジェクトでは、そのときのスキルとレベルから役割を分担しているに過ぎません。

エンジニアに対してリスペクトだとか尊敬だとかは感じる必要もありませんし、強制するものでもありません。そんな想いは重すぎるのでゴミ箱に捨ててしまってください。

必要なのは、ロールで定義した役割を全うすることです。そのためには対等に接することです。

対等に接するとは、エンジニアの特性を理解し、受け入れ、チームのルールでロールに応じた貢献をすることです。

体制図などでは上下や左右でツリー構造を描くため上下関係があるように思えますが、プロジェクトマネージャのミッションはエンジニアとプロジェクトで要求されている成果を実現することです。

成果のあるアクティビティを

プロジェクトはプロジェクトとしての目的を達成するために活動します。全てのアクティビティは、最終的にはプロジェクトの目的に収斂するために行われるものです。

ですから、アクティビティの成果がない活動はする必要がありません。予定されているからといって会議の目的を明確にせずに会議を開いてはいけません。エンジニアを動かすのであれば、投下した分だけの成果を確保してください。

チームのルールを増やさない

プロジェクトチームのエンジニア全員が守らなければならないルールを最小限に設けましょう。そのルールを一番に守らなければならないのはプロジェクトマネージャです。

プロジェクトマネージャが守らないルールは誰ひとり守りません。エンジニア全員が守らなければならないルールが必要になったら、作業プロセスの中に組み込んでください。そうすることでルールを減らすことができます。

笑顔はコスト0

笑顔はコストゼロです。何もヘラヘラして仕事をしようとかいうわけではありません。要件や仕様を考え方の違いで議論するのは激突しても構いません。というか、そうしたエンジニアとしての念持や主義主張は激しくぶつかってもいいのです。

ただ、それが終わって決めるものも決めたら笑顔でランチでも行きましょう。仕事です。趣味じゃないんですから、笑顔で。