ベテランエンジニアの能力開発
若手や中堅のエンジニアであれば、仕事上スキルを身につけたり、スキルレベルを上げていかないと仕事にならないのである意味、放置していてもどうにかなるんですね。
でも、ベテランになってくると持っているスキルでどうにか仕事をやってしまうケースが多々あって、というか、やっつけてしまったり、アサイン自体がその辺を考慮してしまっているので結局どうにかなってしまうんですね。
そうするとどうなるかというと想像していると思いますが陳腐化するんですね。ええ、技術が。技術は何もコードばかりじゃなくて、問題解決手法とか要件の可視化など上流工程や企画なら必要でしょう、というものも含まれます。
ベテランエンジニアにとって不幸なのはベテランエンジニアのマネージャがワタシだったということです。新しいおもちゃが出るとこれ役にたつかなとか、あるクラスタ界隈で話題になり始める考え方や手法がTLから勝手に入り込んでくるので良さげなものを知っていたり、実際自分で使ってみたりしているわけです。
ミーティングでボトムアップでアホなアプローチしているな、とか、それを始めるにあたってそんな前提でいいのか的なそもそも論ぽい本質のところをつくと、これまた変なアプローチや無理筋な仮説を言い始めるんですね。最初は聞いていますけど。
ベテランエンジニアでも現場に出ている人の中には真面目に自分の関心を持てる技術は勉強している人がいます。ただ、多くはないし、自分が関心を持っている領域に限られるのが玉に瑕です。あと、多い方は家で何か勉強しているかといえば、仕事上必要に迫られないので勉強なんてしていないです。ランチで勝手に話し始める家庭内の出来事を聞いているとそんな感じです。
ベテランエンジニアに勉強させるには
だったらどうしよう。機会を仕事の中で作る他ないじゃない、ということです。仕事の中で時間を取る。業務を都合つけさせて。
どうせ家でなんてやらないと思うことにするのです。体力的にも落ちていますし、家飲みしてるでしょうし。
仕事の中で勉強する機会を作る。そういう時間を勤務時間の中に組み込んでしまうんです。
公平に扱う
平等ではありません。ベテランエンジニアも中堅エンジニアも新人エンジニアいるとして、同じように扱う。ベテランエンジニアだけとか新人エンジニアだけに集中するとなんで俺だけ、と思うんですよ、人は。
だから、同じように仕事を振るんです。勉強する機会を設けた時間の中では。
マネージャは機会を生み、与えるのが仕事です。ですから、同じように機会は与える。エンジニアそれぞれ本来は与える機会の種類は違うものですが、教育として、それも基礎的なコンピテンシがテーマの場合は全員が対象となるので、同じ機会を与えることを考えます。
全員に順番を回す
出席者全員に回るように確保した時間を人数割りして配分時間を決めます。4人なら一人15分。もちろん、ワタシは除いて。
で、PCのタイプなりホワイトボードに描くことを輪番でやってもらう。ペルソナを作っているなら、タイプを順番にしてもらう。とにかく、関わらせて、お前それやったよなという状況を作るのです。
当事者にするということ。
そうでなければ腕を組んで、部外者だからと好き勝手に発言するんですから、ベテランエンジニアなんて。そうでなければ存在意義を主張できないのでしょう。もしくは寝てる。
気を抜かせないように嵌めてしまうのです。
要は面倒臭いことをさせるので、公平にが必要になってくるんです。え、ベテランエンジニアってそんな生き物なのと思うかもしれないけれど、そんなものです。二十歳を過ぎて20年も経っていたら良くも悪くも出来上がっているものです。
それを変えていかないといけない。でも一人だけ吊るして代われといっても変わらないです。出来上がっているので。
でも、全員でやるとなるとじゃあといってくれる存在です。そこをね、上手に使うんです。