エンジニアのモチベーションを下げる技術
個人的にはモチベーションという言葉はあまり使わないようにしているんです。多分、ブログのエントリでも避けているつもりだけれど。
【どういう意味?】
意欲の源(みなもと)になる「動機」のことです。
【もう少し詳しく教えて】
モチベーション(motivation)とは、意欲の源になる「動機」を意味します。例えば、ある人が「仕事を頑張りたい」という意欲を持っているとすると、その意欲の源になる「彼女にモテるから」「お金がもらえるから」などの動機付けこそが、まさにモチベーションということになります。もっとも一般には、動機の結果として現れる意欲(=仕事を頑張りたいという気持ち)の方を、モチベーションと表現しているようです。
どうしてかというと、個人に対する無理難題的な要求をしているように感じるから。そうですね、実態がないのにモチベーションを上げればできるだろうとか、精神論になってしまうからですかねぇ。自分自身がその実態を把握してコントロールしようがないものを他者に要求するような場面で使われることが多いからかもしれません。
辞書の意味合い的にも動機はその個人が駆動するもので、周囲からあれこれ言われてするものではないですし。そんな状況であれこれ言われてやるのはモチベーションではなく強制だと思うわけです。
エンジニアが自分のモチベーションを下げる
エンジニアだって人ですからね、多くは感情がその個人を支配することの方が多いだろうし、実際、頭から湯気出しているエンジニアだって少なくないです。湯気が出ているかどうかは別にして顔色が変わることはよくあるし。
なので、同じ仕事でも気が進んで取り組むこともあれば気乗りがしなくてなかなか手につかないこともあるものです。
どうしてエンジニア自身が自分でモチベーションを下げてしまうか、という原因がわかれば多少は心持ちが変わるかもしれません。
ミスすることが予測できる
作業上のミスをエンジニア自身や不条理なことを原因として指摘されると自分で解決するには(技術習得やレベル上げのために)時間がかかることやエンジニア自身に起因しないことを不条理的に指摘されると自己解決できないので気持ちをどこに持っていけばいいか解決手段を見つけられないのでストレスとなって、仕事に対して進んで取り組もうという気分になれません。
それはそうですよね、だって、次の仕事をやってもミスの原因は対処できていないのですから、また同じ指摘をされるかもしれないことがエンジニアだって予測できるのですから。
自分で決められない
言い換えれば作業の完了についてエンジニア自身に裁量がないというケース。指示され、仕様のまとめ方までアレコレと言われるのは、思考ロジックを中抜きにされるということです。
それ、オペレータだし、ロボットだし。
エンジニアとして一番楽しいのは仕組みをデザインするところだと思うんですね。その美味しいところを中抜きされてアレンジもできないのは単純な作業なんですよ。そんな仕事の仕方に決して安くないエンジニアのフィーを払うのもバカっぽいですけど。
あと、仕事の完了の決定権を他者が持っているといつ終わるかの見通しがエンジニア自身でつけられないんですよね。これ、ものすごくストレスです。マイルストーンを設定できないのは致命的です。
考え、それが予測したとおり実現でき、終わらせることが楽しいんですから。
その楽しみがなければ進んで物事に取り組もうなんて思いもしないですし。
タスクの残りが作業になっている
これは自分で美味しい思考ロジックを使ってデザインを終えてしまったので後続のタスクが作業として見切れてしまっているケースです。
仕事の順番としてデザインがあり、それを実現する工程がシーケンスで続くので仕方がないのですけれど。
まあ、好き勝手にデザインを楽しんだのなら、実現するところまで責任を持ってやれよ>自分、なのでしょうけれど。
ここの付き合い方、楽しみ方を覚えるとこれは進んでやりたい気持ちが作れるのですが。