あなたは、今年何回メンバをアピールしたか

最近、チームのミーティングがほとんど勝手に進んで行く。みんなが集まって、最初に話すは誰とは決まっていないが、タイミングをみて自分から、『これだけはリマインドしておこう』というものだけ、口頭で『念押し』する。

わざわざ、本社部門からメールやポータルで周知されていることを限られたミーティングの時間で繰り返して伝えるのは勿体ないし、メンバの自主性を信頼していないのと同じである。

ただ、締め切りを守らないと後工程になる依頼元の部門が困るものも中にはある。そういったものについては、chatでもリマインドするが、口頭で終わったどうかだけを尋ねる。終わっていないメンバには、『NN日までだよ』と具体的に伝える。

後は、チームの主テーマのスケジュール確認も勝手にやってくれるし、資料準備や手配もやってくれる。それさえ終われば、後はメンバの時間になる。今は、残りの時間を当てて、技術テーマを一緒に勉強しているのである。

では、いきなりそうなったのかとか、自然発生的にそうなったのかと言えば、そんなことはない。

繰り返し、刷り込んできた結果である。チームを作り、チームで考えてあれこれと準備するようになるまでにはそこそこの時間を必要としたようにも思えるが、思った以上に早く自律し始めたとも思える。受け身のチームはずっと受け身であることが多いので。

前に少し述べた通り、最初からそういったチームの活動ができたわけではない。スタートをゼロとして、そこから実現したいチームに到達する道のりを考えるとあちらこちらと寄り道や足踏みをしながら進んできている。

今日もまた、チームの目指す、チームの存在意義とは反対のことを言っている、なってことは何度もあった。それを都度、それは目指すチームの姿とは反対を向いていると伝えてきたのである。

メンバはチームの中での発言と、実際の一人ひとりの行動とずれることがある。一人ひとりの行動の積み上げがチームの行動になり、それの積み重ねが結果として残る。だから、ときどき、小さな会議室で『違うのではないか』と伝える。

一方、チームの外、組織の中では、メンバはパーフェクトなわけではないし、過去のキャリアや受け止める側にこびり付く印象がとても強く残る。そうした印象はネガティブなことが多く、評価でマイナスに働く。それがたとえ過去のことだとしてもずっと引きずっているのである。

自分は自分のチームのメンバが今のチームで、どれだけチームの存在意義を理解し、そうした方向性に合わせて活動をしているかをみている。個人の評価は個々の目標設定とエビデンスを照らし合わせ、行う。個人の貢献は行動の結果であるから、過去は無関係である。

恋人の過去の恋愛話より、今の自分とどれだけ楽しい時間を過ごしているかの方が余程価値がある。

いや、自分と過ごす時間以外に自分にとっては、価値(=幸せ)はない。

好きな人を好きだと思い、好きだと伝えるように、メンバの貢献をそのまま伝える。自分にとってメンバの過去はどうでも良いし評価の対象ではない。

『○○さんは××だよね』

『(××な過去は知らないが)今の○○さんはこんな風に貢献している。それで何か』 

 アピールするのが自分の仕事の1つである。メンバをアピールし、評価を上げる。

事細かにみれば、まだまだなところもあるのも事実だが、それをいう必要はどこにもない。できていることを出来ているというだけでいい。

出来ていないところが目標なのだし。