アジャイル開発をどーしても導入したいときに取る戦術
どうしてもシステム開発の開発手法にアジャイル開発(のどれか)を取り入れたいと思ったとき、真正面からマネージャや周囲にアジャイル開発の手法を取りれたいと言っても拒否されるだけだ。
なぜなら、人は他者から慣れ親しんだやり方を変えられるのは嫌だからだ。その、変えたいやり方でやると毎回デスマになったとしても。
問題 導入したい手法を自分でやった経験はあるか
まずは導入したい本人に経験があるかどうか。
Yesの場合、プロジェクト(チーム)でやったか。または、個人でやったか。
チームでやった場合、自分でリードできるか。リードするとは導入した手法がうまく運営するように面倒を見るということだ。その覚悟をすること。
個人でやった経験がある場合、チームでやる経験は持っていないがやりたいならやはり、手法を導入した際にはチーム全体の面倒を見ることを覚悟すること。単純に見積もって、仕事が倍になると思っておいた方が良いし、面倒を見ることをやめたら確実に失敗する。
Noの場合
まずは現状の自分の仕事で、自分の裁量で進められる仕事に適用する。つまり、自分をモルモットにして実証実験を行うということだ。
その実験で得られた経験は、チームに展開したら必ず起きる。無駄にはならないからまずは自分で試す。
見えるものから導入する
システム開発手法だから、考え方ではなく、howのはずである。必ず、見える形にしてから導入する。スライドでもwikiでもフリップチャートでも良いので、導入する手法を図式化して誰にでも、いつでも見えるようにしておく。
口頭で新しいやり方を説明するのは最悪である。3分もしたらみんな忘れ、導入すると説明したあなたに聞きにくる。聞きに来れば良い方で、言われたら直すという人も多いことを自覚しておくこと。
将来の自分の時間を確保するためにはじめに時間をかけ準備しておくこと。
スクラムを採用するにしても、プロセスに図式化してやり方を変える、フローを変える、と説明する。変えるフローの1つのコマの中身が変わってくる。判断基準、タスクの切り方など、今までとは違う要素、つまり、スクラムのお作法に置き換わるはずだ。
でも、あくまでも、現状プロセスの改善の体で導入する。
作業を壁(ホワイトボード)に貼る
進捗という言葉を避ける。作業のステータスを共有する目的だと説明する。必然と、何がどこまで進んでいるかという言い方になる。誰が、は情報として要らない。
状況は、次の(仕様か目標の作業時間が決めきれず未着手の)作業、仕様が決まっていつでも始められる作業、やり中の作業、完了したので確認する予定の作業、完了した作業に分ける。
作業のステータスが終わった人は、自分で次のやる作業を選ぶ。これやりたいが、と全員に相談するのは構わない。先にこっちをやらないと困るよと教えてくれる。
作業は1つ選び、終わってから次を選ぶ。
もし、足が長い(手配をしてものが揃ったら出ないと着手できないとか)作業は、手配と作業を分けるか、手配が完了したら元に戻しても良い。その合間は別の作業をすれば良い。
ステータスが進まない作業を確認する
全員集まって、ステータスが進まない作業を確認する。それ以外は良い。
さらに、作業時間どおり進んでいるものはどうでも良い。
進まない作業があったら、時間と人を決めてあとで相談する。
時間は集まれる時間にする。朝にやる必要はない。
リモートのメンバがいるならオンラインも使ってやる。壁に貼った作業を見ながらやる。
金曜日の午後イチに集まる
金曜日の午後イチに 集まる。もちろんリモートでも。
良い感じでやった作業を話してみる。
やらかしたので真似しないでと話してみる。
無理強いにあるかと聞かない。ある人だけで良い。
始めるときに1週間続けるという
やり方がチームに合うとは限らない。どうしても合わない時もある。ただ、工夫すれば無理せず続けられることもある。だから1週間続けるという。
1週間続けてやれそうかをぶっちゃけで話す。
やれそうならもう1週間やってみる。そのあとぶっちゃけでやってみて良さそうなら2週間続けてみる。
そうすると1ヶ月続いている。それをあと2ヶ月続ける。3ヶ月すると習慣になっている。
続けるか聞いてみる
1ヶ月続いたらこれをこれからも続けるか、前に戻るかを聞いてみる。
からなず、続けたいというようになる。
なぜなら、可視化されるのでコミュニケーションに起因するストレスが減っているからだ。
広げる
下地ができたので、アジャイル開発でやりたいことのなかで、ここまでやってきたところで隣のエリアにちょっとだけ広げる。
でも、アジャイルのこれで、とは言わない。いう必要は全くない。
スコープの決め方をチームで決めたいなら決めるのを1人でやるのから説明の手間を省くために、全員で決めると言っても良い。
作業見積もりをプランニングポーカでやりたくても、結局は時間に落とし込むので、直近で終わった作業を1としたとき、これは、と聞けば良い。
やれれば良いのである。