どうやってチームを機能している状態にすれば良いか

(開発)チームはなぜ作られるか。それは、予算を持っているプロジェクトオーナやスポンサーが課題だと考えているイシューについて解決する手段を手に入れたいからだ。そのイシューを解決するために編成された人的リソースの集まりがチームである。であるから、そのチームはイシューを解決する手段を実現するスキルを持ち合わせなければならない。ただ、イシューを解決するための実現方法はチームを作る前からわかっていることもあるし、わからないままチームを作り、チームが試行錯誤しながら実現する手段を探っていくこともある。

前者の場合は、チームを作る前にどのようなスキルを持っている必要があるか、予め知ることができる。なぜなら、イシューを解決する実現方法を知っているからだ。後者の場合は、イシューを解決する実現方法をチームを作ってから探すため、出来ることは、多分イシューはこのやり方で解決するかもしれないという予想の範疇を超えられない。

便宜上、実現方法を知っているチームをAチーム、実現方法を知らないチームをBチームとする。

Aチームは、イシューの実現方法を踏まえ必要とするスキルを持っているメンバでチームを編成するから、チームを編成し、チームが活動を始めることで成果を得られることを期待できる。Aチームの活動で起きる活動上の障害は、チームとして持っているスキルを期待する成果に結び付けられない問題の発生の可能性についてである。具体的には、解決方法の進め方、成果の品質などが挙げられる。イシューを解決する手段は有しているため、スキル面がチームの進度を妨げることはないため、イシューの解決を望むオーナーからの変更に対する対応は困難ではない。

Bチームは、イシューの実現方法を知らないからイシューの実現方法を手探りで発見する活動から始めなければならない。その意味合いでは、イシューの解決する実現方法を見つけるチームと見つけた解決方法を実現するチームでは人的リソースの構成を変える必要を伴うかもしれない(が変えない方ことを進める)。イシューを実現するスキルをチームが持ち合わせていないのであれば、チームはイシューを解決する手段を手に入れるために教育を行う必要性を迫られる。これは時間と人的コストの先行を必要とするが技量不足を原因とする手戻りと品質不良とリカバリの総コストを負担する覚悟とバジェットを持ち合わせていないのであれば、着手する前に計画的に組み込むことで結局安い買い物となる。

Aチーム、Bチームともチームを作るためにエンジニアを集める際に重要なことの1つに、チームの構成でどこのロール(ポジション)がチームの要になるかを見極め、そのキーとなるロールを割り当てるメンバは必要十分なスキルを持つ要員を是が非でも調達することである。これは以前のエントリでも書いているが、妥協してはいけない。キーとなるロールの人材を妥協した瞬間、チームはほぼ機能しないか、機能するまでに相当のサポートをする覚悟とリソースを確保していなければならない。それができないのであれば、幹部候補生を短期間で育てる鬼軍曹の役を担わなければならない。具体的には『愛と青春の旅立ち』に出てくフォーリー軍曹を演じたルイス・ゴセット・ジュニアになり変わり演じるということである。

 

 

愛と青春の旅だち (字幕版)

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