マネージャとしてエンジニアに伝えたいたった1つのこと
昨晩、このツイートがTLに流れてきて必然のように視覚に入り、深く頷いた。
ツイートでキャプチャされている元の動画のURLはこちら。
以下に、YouTubeから画像をキャプチャし直して引用する。時系列で言えば、キャプチャして掲載した画像は3→4→1→2の順になる。
メンバには、自分の部下でいるうちは守ってあげられるがいつ自分がクビになるかもしれないし、不慮の事故にあうかもしれないし、自分から組織を離れるかもしれない。そうなったとき、部下であるエンジニアは自分で生き抜かなければならない。
大げさかもしれないが、自分の部下であるうちはできることはしてあげたい。
こうした自分の考え方はメンバとのミーティング、目標設定の面談などで何度も伝えている。伝える相手は、自分より年上であろうが、年下であろうが同じである。
メンバの年齢、経験は自分から見れば個々のエンジニアのアトリビュートに過ぎない。だから経験の多少により差をつけない。皆、同じように扱う。
これは別に公平に、なんていう馬鹿げたまるで正義のような考え方からではない。メンバであるうちは、年齢に関係なく成長して欲しい。それが1ミリ、1ミクロンだったとしても、だ。
シンプルな考えに基づいているだけだ。
そのために与えられている裁量できることは、時間というリソースの使い方と教育の機会と実務へのアサイメントである。
それがエンジニアの成長のための環境づくりでできることだ。
たった、これだけしかマネージャはできることがないのである。
だから、目標設定ではこと細く、具体的にイメージアップできるまで問いかける。エンジニア自身が1年間というタイムボックスの中で価値をどうやって付加していくか。そのストーリをきく。
エンジニアがストーリテラーに成れなければ、伴走しながら一緒に考える。少しずつ。
- エンジニアの目標を一緒になって作ること。
- それを実現できるリソースを確保すること。
- 機会を作ること。
マネージャができる環境づくりとはこの3つだと思っている。
こう言った話をすると何故そこまでやるのかと逆に尋ねられることもある。不思議でならない。
高度で高価な教育を選抜でもしたいというと、戻ってきてから辞めてしまうからやりたくないというエグゼクティブやマネージャがいる。
そうならない業務、ビジネスをするのがマネジメントの仕事ではないか。
自分にできることは、自分がマネージャの間、メンバの育成、目標設定、キャリア、プロジェクトへのアサイメントのポリシーとして、自分の外、他の組織、他の企業、エンジニアという業界に出たときに活躍できるエンジニアに育つ支援だけしかない。
エンジニアにとって成長だけがエンジニアとしての価値を増やす手段である。だから、そういう機会、リソースを確保するのであって、それを活用するのはエンジニア自身である。
しなくても誰も困らない。後になってやっておけばよかったと繰り返し思い、結果、自らはなにもせず、与えられた業務の範囲の中で得られる経験を拠り所にしているエンジニアも皆無ではない。逆に8割くらいは他のことを優先する。
そうしたことも踏まえ、自分の価値をどうするかエンジニア自身で考えて欲しい。
マネージャができることは裁量の中でリソースを確保し、使ってと指示するだけである。執行するかどうかはエンジニア自身に委ねられている。
マネージャとしてエンジニアに伝えたいことは、外に出て生き抜けるよう部下でいるうちに価値を付加して欲しい。
たったこれでだけである。
動画のような考え方を伝えられる経営者と働きたい。トヨタ車は買わないけど。
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