エンジニアの採用はどこを見ているか

エンジニアの自己評価を見るとき、気になる言い回しがある。

『○○をやった』

『○○を達成した』

 そう書きたくなる気持ちもわからなくはないが、そう書かれると『それで』と返したくなる(言わないが)。

同じように、中途採用のレジメを読んでいると、エントリいただく方々の多くも、やはり『やった系』の書きっぷりが多い。例えば、

『○○業務プロジェクトでプロジェクトリーダとして云々かんぬんをやった』

などと書かれる。そのあとに、適用技術を列挙されたりする。

果たしてこれで、エントリされている中途採用のご希望を持たれているエンジニアさんとして、どこをアピールされているのだろうか。少なくとも自分にとっては、魅力的に感じられない。

こちらでご応募願いたいエンジニアさんに一緒に解決していきたい業務課題をあげているわけだ。であれば、その課題を解決しれくれそうなエンジニアとまずはカジュアルに会話してみたいと思うのである。

例えば、プロジェクトのリーダを担われたとして、適用技術を列挙されるケースが多い。では、その列挙されたスキルはそのエントリされた方もメンバのエンジニアと一緒になってコードを書かれたのであろうか。それとも列挙された適用技術はプロジェクトで採用した技術であって、実務はリーダ業務だけだったりしないのだろうか、などとどちらかなのか、判断に迷うことが多い。

プロジェクトリーダなら、チームの技術をリードしたり、フレームワークを選定したり、システムアーキテクチャをデザインしたりする能力を持っていることを勝手に、とっても期待する。

でも、そういったことは書かれていないことの方が多い。いわゆる、アーキテクトでシステムのデザインをやれるし、アプリケーションの開発基盤も業務課題と保守性を考慮して選べるスキルを持っていると書いてくれた方が何倍も魅力的に感じる(そのときの募集要項による)。

第2新卒から中堅手前くらいのエンジニアであれば、担当エンジニアくらいしか期待はしない。それよりは、身につけているスキルのレベル感を知りたい。更に言えば、技術習得はどうしているかだとか、移ってきた後、何をしたいかwillをメッセージしれくれた方がいい。与えられて業務に必要な最小限のスキルを習得するのではなく、自分で技術に興味を持って、合間を見つけて好奇心の赴くまま、そのときどきの興味で何を取り組んできたかを知りたい。チームや組織に理想の手法を取り入れたくてでもできなかったではなく、自分自身にインストールしてどうだったかを話してくれた方がいい。

これはエンジニアの評価でも、中途採用でも同じで、

一人でできるから任せて欲しいとか、知らないことも走りながら試してみる

とそう言い切れるかを期待しているのである。