淡々と仕事をするために
あるプロジェクトを引っ張っているリーダがとても辛そうに見える。自分の部下ではないからあれこれ状況を聞いてアドバイスをするようなことはしないが、相談という愚痴を話し始めれば黙って聞く。
聞いていると、睡眠時間が少なく大変だとか、調整ごとが多々あってとか、人間関係がとか、次々と出てくる。
仕事の改善のためのフィードバックが欲しいと言われて、何を伝えればいいかを少々考えたが、人間関係についての知っていることで実践していることを伝えることにした。
このブログを読まれている方は、読んだことがあるかもしれない。それは『期待マネジメント』である。あーあれね、と思ったら多分それ。
コミュニケーションは、コミュニケーションを取る方が、相手の振る舞いに影響を与えるために行う。それは、相手に振舞って欲しい期待を持つことである。であるから、その期待が実現できるように環境を整えるのはこちらの仕事である。
言葉を合わせる、理解を同じレベルにする、同じ風景をみる、同じ方向に顔を向ける、期待を具体的に話す。相手が考えずにできるように段取りする。
どうしてここまでやるのかということである。
これをやれるかどうかは、自分が実現したい物事をどう捉えているかに依存する。荒んだ心持ちでコミュニケーションをとれば何を考えながら伝えるだろうか。ひねくれた目線で相手を見ていれば、どうして自分がここまで相手に対してやらないといけないんだとか思うだろう。
では、どうして相手の振る舞いをわざわざ変えてまでやってもらわなければならないのだろうか。それを自分に問いかけ、自分の目的を話すことができるだろうか。
人間関係はパフォーマンスにもろに影響してくる。その関係性の状態が仕事でも家庭でもどちらか一方でも悪化するとパフォーマンスは確実に半分以下になる。
人は見えないものに影響を受けやすい。
影響を受けやすいなら、コントロールできるところはコントロールして、コントロールできないところは、期待するようにことが運ぶ環境のレールを敷いてしまおう。
目的がはっきりしているから、それをすることだけにフォーカスできるようになる。
これが淡々と、という状態なのである。