チームで採用課題を作る意味

以前のエントリで採用のチャネルについて述べた。

 

採用のチャネルについて

  1. こうしたサービスを使う
  2. 企業の採用サイトを使う
  3. 縁故
  4. 推薦(教授など)
  5. OBOG
  6. インターン

fumisan.hatenadiary.com

 

 

リファラル採用推しであるが、どうやら世間も同じようにリファラル採用に傾斜しそうだ。

 

 

とは言え、エージェントレスで転職希望者にオファーする転職サイトやエージェントのパイプラインがなくなるわけではない。リレーションのないエンジニアでハズレ、つまり、チームの価値観やスピードに合わないエンジニアは働いてみないとわからないでは、いくら試用期間を設けていたとしても双方に無駄な時間を使うことになるので望ましくない。

そこで、チームで採用のための課題を作る。

  • 採用課題の目的
    採用課題は、チームの文化、意思決定、価値観、スピード、終わらせる意志、意志伝達、協働、技術力、自己伸長への取り組み、思考力、課題設定力などの設問で採用候補者の素養を知る。
  • 採用課題のレベル
    採用ポジションを意識して設定する。中堅からハイレベルでは同じ設問でも良い(採用側でそこを意識的に抽出する)。
    ポテンシャル採用、新卒採用は、エンジニアの経験を問えないから、チームの価値観、学習能力などを選択できるように課題の構成を工夫する。
  • 出すタイミング
    事前に課題を出し、提出することで、目的で得たい情報を踏まえて、採用面談を行える。
  • 課題提出の期限
    2週間くらいまで。
  • 注意点
    採用課題は、採用候補者が採用したいチームにとって貢献できるかを予め知る手段である。ただ、書面での回答となることと回答の時間を余裕を持って設定するので言語化され、言葉やコードという一面であることを理解する。
    回答期間も時間の余裕を取るので、実務で急ぎのようなケースを想定して判別することはできないなど、課題の条件を理解しておく。
  • 課題の構成
    採用ポジションにも依るが、必須課題、選択課題の構成が良い。必須課題は、チームに関することを設定する。価値観、意思決定などがふさわしい。
    選択課題は、チーム業務をカバーするように複数の設問を設ける。

チームの採用課題を持っていると、それを回答してまで採用を受けたいという応募者の本気度を少しだけフィルタリングできる。なんとなく、市場価値を知りたいなど、転職への本気度が低い候補者を弾くこともできる。

特に注意しておきたいことは、正解のある課題にはならないということを採用側が理解しておく必要がある。回答してもらったことを理解した上で、面談で何を問うか、採用側が問われていることを忘れてはいけない。