知の風邪の予防に、あなたは何を処方するか
ひどい風邪を引くと猫る。もとい、寝込む。
高熱はもちろん、中途半端な熱が出ると大人には辛い。市販薬なんて気休めにしかならないから服用してはいけない。素直に町医者の内科の開院時間をスマホで調べ、保険証と診察券(なければその場で作るので問題ない)と財布を持ち、マスクをして町医者にゆく。どうして町医者かというと、医者の処方箋の方が市販薬の10倍効くからだ。
検温して、呼吸にノイズがないかを調べられ、症状を聞かれて、3分か。インフルエンザの検査をすれば、もう少しかかる。鼻の奥にペロちゃんキャンディの棒のようなものでつっつかれ、ゲフンゲフンしてる間に陰性か陽性か結果を聞くことになる。
薬をもらい、帰り道にドラッグストアかスーパーに寄ることを忘れない。飲むセリーのパック、口径補水液的なペットボトル、ゼリー、杏仁豆腐、ティッシュ、マスク(箱買い)などを買い込む。ビタミン剤、チョコラBBやQPゴールドα的なものもなければ買っておく。そうするとやっぱりドラクストアの方にアドバンテージがあるか。
帰ったら、うがいをし、入念に手を洗う。20秒くらい。
症状がひどければ、飲むゼリーとビタミン剤をのみ、処方された薬を頓服する。枕元に着替え用のシャツ、パジャマかスゥエット、汗を拭くタオルを用意してマスクをして寝る。
寝る。
寝る。
スマホは置く。
寝る。
汗を掻いたら、着替え、屋内に乾燥付き洗濯機があれば洗剤を突っ込んで、乾燥機までのコースをセットする。
寝る。
ひどい風邪なのでこれを3日くらいやる。
間違っても間に仕事をしてはいけない。
寝る。
あと、処方箋は処方分を飲みきる。
3日経ってもさっぱり治らない時もある。
諦める。
寝る。
処方を飲みきる頃に、ようやく治る。
だいたい、3キロは痩せている。
この間、ほとんど栄養的なものは摂っていない。
体重が減るのは嬉しい。
ただ、これが知識だったら喜んでいいのだろうか。
これを無意識にやりかねないのが、仕事である。
恣意的に栄養剤のように摂らなければ体力からズルズルと栄養だけが減っていく。
知識は意図しなければ、機会も作れない。
意図すれば、機会は作れる。
知は誰にも奪えない。
ただ、意図して機会を作らなければ得られない。
風邪はもらい物だが、知の風邪は自分から引くようなものだ。
知の風邪の予防に、あなたは何を処方するか。