あれこれ買おうと。

夢の守り人 (新潮文庫)のだめカンタービレ(21) (KC KISS)春琴抄 (新潮文庫)桜蘭高校ホスト部 第10巻 (花とゆめCOMICS)
今日、闇の守り人 (新潮文庫)を新幹線の中で読み終わったので、注文しようと。

で、「闇の狩人」だけれども、筆者の後書きにあるとおり、内面と向き合あうから大人に人気のあるとあったとおり、とても心地よくページが進んだ。実は体調が良くなかったので少し新幹線の中で休もうとも思ったのだが、ついつい引き込まれてしまって帰路の大宮を過ぎる頃には、終章を経ていた。

話の中には、輪廻や種族の縛りや掟など、今の時代には希薄になってしまったことが書かれていて、たとえば子を育み、世の中の仕組みがわかるように歳を重ねると、時代小説やこのシリーズのような話が腹に落ちるようになるのかもしれない。

今の社会は、家の縛りから避けるように一人暮らしをはじめ、家庭を持つようになったとしても一世代のみの家庭であって、家の縛りや呪縛から離れて暮らしているため、かえって生活の非日常に関わりを求めているのではないのではないだろうか。

人の人生観や死への観念は、それぞれで、一世代のみの家族では、死は日常でない(のは、テレビの中はエンターテイメントであって、それが本当に起きた事件であっても視聴している当人にとっては、実感できる現実ではない)ので、死の希薄化が進み、それが自分の前に生じると耐えられない世界ができているのではないか。さらに個死、つまり、死が親族や地域で共有する死ではなく、小さな家族だけの死となった現代では、想像もできないほど現実離れした出来事になってしまっているのではないだろうか。そういった背景もあって、「闇の狩人」は大人に人気があるのかもしれない。