マネージャが伝達事項や事務処理のメールをメンバに効果的な伝え方

仕事をしていれば、組織からの伝達事項や事務処理などが結構な頻度で管理部門からマネージャに指示が降りてくるものです。その伝達事項や事務処理をマネージャがメンバに伝えるとき経験的に二つのタイプに分けられます。一つは、そのまま転送するだけ。もう一つは、元のメールの冒頭にマネージャ自身でサマライズして通知する。


個人的な好みで言えば、メール転送するだけのようなマネージャはその降りてきた伝達事項や事務処理について仕事としての意識が希薄でメンバの管理能力も疑わしいし、どちらかと言えば歓迎されない事務処理を効率的にしようとする意思のない、行き当たりばったりの素養しかないと感じるのでどうでもいい存在でしかないです。


なぜ、上からのメールを転送するだけではいけないのか
管理部門からの伝達事項や事務処理は、組織としての意思決定事項であってそれは方針だったり規定類の通知だったりするわけです。組織としては、その通知の内容によって、達成したい目標が設定してあったり、順守しなければ法令に違反するリスクを持つものかもしれない。そうであるとしたら、マネージャとして、その伝達事項を徹底しなければならないし、伝達事項から外れるオペレーションをするメンバがいたのなら正さなくてはいけないのです。



それをマネージャが「転送する前に理解したのか。」ってことです。とっても疑わしいと言わざる得ないです。例えば伝達事項された内容が方針であるなら、それが有効である間は、現場の行動はその伝達された方針が行動基準になります。それと外れているかいないかでメンバのアクティビティをコントロールするのです。その行動基準を伝える方針をメンバに直接伝えるメールが、上からのメールを何の加工もせずに転送するだけだとしたらメンバにどう伝わるのかまで考えていないのだろう、と。


マネージャが自分の言葉で伝えないなら誰も実行してくれない
マネージャが自分自身の頭で理解していなければ、自分の言葉でメンバに伝えることはできないです。伝達事項をそこにある言葉をオウム返しのように伝える言葉にどれだけ伝わる力があるか。自分の言葉で理解していなければ、メンバからの疑問に文面上はもちろん、自分の解釈も伝えることが出来ないから、即応性の反応がないものについてメンバは即座に関心を失っうことになりその伝達事項は全くの形式だけになってしまう恐れがあります。


形式だけの伝達事項にどれだけの効果があるかなんて誰に聞かなくてもわかるでしょう。仮に現場のメンバに聞けば、悪ければ、そんなことありましたね、で終わってしまうかもしれないだろうし、良くても、知っています、と返答はあってもその実行性は怪しいものです。だって、マネージャ自身が関心を持たない行動をしているのだから。


マネージャの解釈の必要のない伝達事項や事務処理なんて何一つ存在しない
ワタシの経験から言えば、管理部門の伝達事項で自分なりの解釈が不要なものは何一つないです。些細なことでも、何かしら現場を運営するマネージャとして疑問が出てくるものです。長期の病欠がいたらその扱いをどうするのかとか、たとえば、そういったケースもあるもので、伝達事項を流した後にそういったケースに気付くメンバから質問が来るだろうと気づかなければなりません。それに気付けば、その伝達事項をメンバに伝える前に、管理部門と適用範囲について照会しておけばいいし、メンバに伝えるときに照会中だとか、扱いを特記として記載しておけばいいです。


自分の言葉で伝えられるから、即応性の持った言葉で無駄なく伝えることができる
伝達事項を自分で解釈することで感じる疑問は、同じ組織で働いている以上、突飛した思考を持たない限りマネージャが感じる疑問と大体同じ疑問を持つでしょう。それがわかっているのに先に管理部門に疑問を投げるとか、照会するなどしないのは、好ましく思われないけれど必要で面倒な作業にメンバに対して余計なコミュニケーションの負担を掛ける可能性があるムダをマネージャ自らしていることに気付かねばなりません。


そうしたことに気付いていれば、マネージャからメンバへの伝達事項や事務処理に対するメールは、元のメールがあるとしても、その先、メールの文頭でサマリなり、マネージャのコメントや追加の指示があるものです。