上司なら、部下だって一人の人なんだからいろいろあるだってことを覚悟しておきなさい


ワタシが“バスに轢かれたら”というのだから
ワタシは思い出したようにメンバに言うものです。

「ワタシがいつバスに轢かれるかもしれない。」
「君たちを守るのは生きて会社にいる間だけだよ。」


ワタシにだっていろいろイベントは起きるものです。不幸だったり、病気だったり。最悪が、−いやメンバには最良?−、ワタシが絶命することです。それがバスに轢かれるかもしれないし、クッキーを焼きすぎてのどに詰まらせて、かもしれない。


なら、部下にだってあるでしょ。女性なら妊娠だってあるし、更年期障害かもしれない。今は更年期障害は男性にもあると認知されているようですね。


業務に、プロジェクトにメンバをアサインするときには、個別でコントロールできるイベントがあるかどうかはさらっと聞いておくことをお勧めします。適齢期なら、結婚の予定があるとか。これは結婚したら新婚旅行に行くでしょうからね。ゆっくり楽しんできてほしいものですものね。あとは、家族の介護とか、育児とかで時短をしたい希望があるか、とか。


仔細まで立ち入りはしません。あくまでも、そういったイベントとして希望があるかどうかを直接本人から聞いておくのです。業務もプロジェクトも最大のリスクは“人”ですからね。本人から直接意向を、可能性だけでも聞いておくことでリスクのエクスボージャのインパクトを計る上で必要なファクターなので。


メンバのイベントに覚悟できないなら上司を辞めなさい
ワタシのイベント、部下のイベント、それぞれの人生にそれぞれのイベントがあるのです。うれしいイベントは一緒に祝い、不幸なイベントには慰めて。加減はあるにしても、一緒に働く時間は、そうしたイベントがあると覚悟しなければ上司、つまりマネージャには向かないです。なので、

“部下のイベントを受けれられないなら辞めなさい”


それもこれも起きるのだから。



自分の身にイベントを起こすのが一番良くわかる
部下と言えど他人なので、部下のイベントでどのように感じ、どのように自分自身が影響を受けるかはよくわかりません。だって、その経験は追い体験できないんだもの。


なので、上司は、可能であれば結婚して子供を設けるべきです。結婚するとなればその準備も大変だとわかるし、式も旅行も行きたいと思うのに理解できるでしょう。それもある程度長い期間を。新婚旅行くらいですからね、長期でお休みできるの。


子供を授かったら、あなたが男性なら奥さんが仕事を続けるか辞めるかを悩むことを目の前にするでしょう。そして出産に近づくに従っていろいろ不自由なことが出てきたり、子どもが生まれて育児で時間を取られたり、夜泣きで深夜に起こされたりすれば、小さな子のいる親の気持ちも少しは分かってあげられるでしょう。


仕事ですから成果を出してもらわないといけないですが、それでも、配慮をしていけないわけではないのです。ポテンシャルのわからない新しい人を連れてくるより、パフォーマンスのわかっている人に長く成果を出してもらった方がマネージャとして安心して仕事を任せられる分、楽だし、部下も安心して働けるのです。