なぜ、カンバンをチームのプロセスコントロールで使用しているか、とかその思いをチームに伝えるということ


ほら、プロジェクトにも作業の山もあれば谷もあるじゃないですか。(釣


というより、プロジェクトマネージャのみなさんやSEリーダのみなさんにおかれては、なんでそのシステム開発方法を採用したとか、そのプロセスの中でどのようにプロセスを運用するとか、“運用の決め事”を決めた経緯とか、思いとか、狙いとか、チームのメンバにご説明されておりますことだとは“思われますが”、そうした説明もひと月も経てば曖昧になったり、変えた方が良かったり、そもそもその狙いを忘れてしまったりしていたりすることも想定されますので、

“ワタシたちチームのプロセスの運用の決め事”


などは、定期的にチームメンバと共有し直して、全員の顔の剥く方向を“揃える”という行為がとっても大切です。


ワタシために時間を貰うんですから
というわけで、チームの作業時間をSEリーダさんと状況を聞いたりして、メンバの時間をもらってソレをすることにさせていただきました。なんで、無理矢理割り込まないで、調整を働きかけたかと問われれば、自分がメンバであれば、担当するタスクの時間配分は自分の裁量の中であるので変なタイミングでNMIのような割り込みをされると「あぁ、集中していたのに……。」とかなることもあるかなーと思ったり。


なにせ、急ぎではないけれど、マインドセットの話なので優先順位的にトラブル調査のような特急として特急券を乱発するわけにはいかんのです。それやっちゃうと、特急券の価値暴落するんで。


プロセスのコントロールはアナログが勝る
運用プロセスを一目で把握したり、状況を理解するには、いつでも、だれでも、“そこに行けば”アクセスできる環境を用意することが肝要なんですね。チームのマチュリティが上がればとか、ビックバンで最初から、であればwebポータルのようなデジタルというかPCのディスプレイでやってもいいんですが、それでも、ファイルとかexcelとかは論外なんですよ。なぜなら、マスターとなる“見る”先は、一つだけ、にしないと誰も見なくなるからです。


そうした観点からも、物理的なしくみで把握させるアナログな壁を使うとか、ホワイトボードを使うとかが、Webポータルのような仕組みよりいいんです。


カンバン万歳!
チームでは、ホワイトボードにマスキングテープを縦横に貼って区切り、ポストイットにタスク情報を書き込んで使っています。写真を載せられればいいんだけれど、まぁ、諸事情があるんでご容赦を。


先に書いたのですが、兎に角、一見で全体を把握できることがカンバンの魅力です。カンバンが好きなところは何ですか、って尋ねられたら、勿論、「俯瞰できるから。」なんですよ。


何かあれば、カンバンの前に行って状況を把握できるんです。何もなくても、カンバンの前に行ってどのタスクが「進捗ダメです。」なのかがわかるので、

「自主的に手助けが欲しいタスクがわかる。」


んです。


ダメなタスクのアサインというか、進捗が遅れるときは、大体、いくら優秀なエンジニアだってその一瞬に出来るタスクは一つだけであって、頭と手が4コアCPUのように4つ持って同時並行出来るわけではないんです。それを理解しないでタスクを突っ込むプロジェクトマネージャやSEリーダが多いいこと、多いいこと。


ソレもコレもタスクアサインが視覚化されていないからなんですね。で、

「コレもAさんにやってもらおう。Aさんしかできないし、Aさんならやってくれる。」


と、根拠も同意もない独り相撲な身勝手な“期待”ですべてが決まってしまっているんです。


それ、おかしいでしょ。たしかに、特急券を使ってやらないといけないこともあるでしょう。そうしたら、仕掛のタスクはwaitさせないと特急でやりたいし、特急でならやれるかもしれないタスクも一緒に轟沈してしまうんです。タスクはプロジェクトマネージャやSEリーダの頭の中の記憶から呼び戻せるだけではなかったりするものです。つまり、忘れてしまっているですね。フォーカスが特急で処理したいタスクにしかあたっていないから。


一方、タスクがカンバンに貼ってあるなら、“今”がわかるわけです。誰にでも同じ情報が同じ理解レベルで。だから、カンバンを使うんです。


ワタシのチームでワタシの想いを伝えるということ
カンバンの狙いは視覚化することでアクションを促すことです。タスクを頼む側のアクションも変えることが出来るし、タスクをやるほうのアクションも変えられるんです。そうした、変化をさせることができるのがカンバンです。


他にもあったりするんです。そうした思いをプロジェクタで思いっきり大きな画面でツトツトと話す。ワタシの想いを伝える。


で、ワタシの想いの伝わらないことがあればその場でフィードバックを貰う。変えた方が良いことがあるなら変えてしまおうと意思を示す。ワタシの想いはワタシの想いであって、チームの運営とは違うんです。だから、調整をするんです。すべてはチームのふるまいがチームの無駄のないふるまいになる様に。