とあるプロジェクトマネージャの頭の中にある思考の一部


プロジェクトマネージャはプロジェクトを遂行する上で何をどう考えてふるまっているだろうね。そんなこと、頭の、思考の中のことだし本人でしかわからないことだけれど、こんなことを考えているよ、っていうお話です。


プロジェクトチームを育てる
プロジェクトであるが以上、due dateまでに契約されたdeliverableを納めなければならないんです。当たり前ですが、当たり前のことをするためには、当たり前のことをするためのリソースがなければならないんですね。


納期、届けるモノ、届けるモノ品質、品質を確保するための担い手。それがプロジェクトチームなわけで。そのチームが届けるモノの品質を作り上げるスキルセットを持っていなければデリバリは成立せず、計画を立てても納期には間に合わない。


メンバには、届けるモノを作り上げるだけの十分なスキルセットをもっているかどうかを把握することをしなければならず、大概にしてプロジェクトマネージャは必要以上に期待するからギャップは甚だしいものなのです。冷静になれば、いや、メンバと直接向き合う時間を重ねれば現実を受け入れるほかなく、プロジェクトとしての個別最適化を図るべくロール設計を見直したりするにしてもやはり足らないものは埋められないのです。


そんなことを当然のように試行するので、見直したロール設計とタスクの進捗の中でチームメンバを育てるほか、due dateにdeliverableを届けることができないのだから、当然のようにチームが育つようにふるまうのです。


プロジェクトマネージャの代わりを育てる
どのプロジェクトでもプロジェクトマネージャは一人なもので、ある程度のプロジェクトのサイズにならなければ分掌してサブプロジェクトマネージャをおくことはコストの兼ね合いから難しい。


でも、小さければ小さいほど、人的リソースの制限からロールとしてのカバーができないことも誰もが言わないけれど当たり前なことで、でも小さいから故にそれを考えておかなければもしものときにリスクが発現ときのリカバリが効かないのです。


これは単純なことで、プロジェクトマネージャがインフルエンザに罹れば、休んだ日はまだ前日にアサインされたタスクで凌げるだろうけれど、手持ちのタスクが終わってしまったり、顧客との打ち合わせが予定されていればその準備は止まるのですよ。


だから、誰でも罹るような疾病であればその程度のリカバリをできるように直近のタスクのはプロジェクトチームのメンバに見せておくことを当然のように見せておくし、打ち合わせが定例でも個別の検討テーマでも、ざっくりした時間割やミーティングのアジェンダのテンプレートを使う、いや、再利用することをチームの運用ルールとしておけば、リカバリする環境はそろうのものなんですね。


あとは、そうした事態になったとき、プロジェクトチームのメンバが率先してそれをやろうと自らが行動するような文化を作ることが必要なんです。それはプロジェクトマネージャの代わりではないけれど、代わりとしてこれをやろう、と行動できるメンバを作っておくということなんです。


そのためには、思い出したように、あたかも冗談のように、ワタシが病気になったらAさんがこのブロックはタスクアサインしてね、とか、Bさんが定例の準備をしてね、と刷り込むんです。もちろん、刷り込みするだけではダメで普段のタスクとしてそれを手伝ってもらうか、主体者としてアサインするんです。


やっぱり、日頃からタスクアサインをして主体的に動いてもらうように促すことで、自然とそのタスクは自分がやるんだという自覚を持ってもらえるものです。


しくみのテンプレはプロジェクトマネージャが作り、メンバにときどき見直させる
プロジェクトをどうキャリーしたいか、はプロジェクトマネージャが考えることなので、でも、箸の上げ下げまではチームのメンバは介入されたくないというか裁量として渡したいとプロジェクトマネージャも思うものでその点で両者の利害が一致する点を見いだせるのでそこを分界点にするんですが、先にも触れたように、どうキャリーしたいかはプロジェクトマネージャの頭の中のままでは単なる思いつきなので、それをしくみとして視える形でメンバに開示しなくてはいけないのです。


なので、それを書き記してどうしてほしいかを伝えますが、メンバ人は運用は考えてもらいたいのでそのように促します。で、ほっておくと誰もメンバは改善しようとしないこともあるので、ときどき、虫干しのように今のプロジェクトの運用のしくみで手間が面倒なところがないかなどの具体的な観点で埃がたまっているかどうかを時間を割いて払ってもらうんです。


何をするにしても、プロジェクトの中での効果を得るためなので、時間を取ってやってもらうんです。そうしないと、誰も進んでやりませんから。これもプロジェクトの個別最適化、なんですが。


すべてはプロジェクトで約束したことを守るためですが、こうしたことを考えながら冗談を笑顔を見せつつ、頭の中ではそんなことと艦これの編成をどうしようかな、なんて考えているものです。