タスクを捨てられずにテンパってるエンジニアが多いけど何で捨てないの
性格が行動に出ているのかな。エンジニアがタスクを納期までに終わらせるためのスタイルは様々ですね。
- 納期前に終わらせてしまう人
- きちんと納期に間に合わせてタスクをexitする人
- タスクを抱え込んでスケジュールオーバーランする人
- 仕掛中の自分のタスクに没頭してか、それとも故意か他のタスクを忘れちゃう人
前述の2つはどちらも納期に間に合っているので急な割り込みが入っても自分で自分のタスクをコントロールできているので割り込みで入ってきたタスクをどう扱うかタスクを受けるエンジニア自身で調整をする余裕があるんですね。ところが、後者の2つは、割り込みがあっても自分で今抱えているタスクだって実質コントロールできていないから、急な割り込みのタスクが入ってくると全く持って調整することもできずにただ「はい……。」と受けてしまうんですよ。優しい性格なのか、人が良い性格、というのか。今の、自分のタスクを眺めればそれを受けちゃいけないのに。いやいや、そんなエンジニアに「タスクを積み上げて追い込むなよ。」っていう方が正しいんですが。
タスクのexitを納期に合わせるから
タスクを抱えてスケジュールオーバーランをするエンジニアって、受けたタスクのexit、つまり、納期の日に合わせて仕事を配分するんですよ。仕事の仕方も後ろが立て込むように仕事を組み立てちゃう。こんな風に。
タスクを受ける。納期を聞く。でも、タスクの完了条件は確認しない。
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自分なりに予定を立てる。でも、納期に自分の仕事が終わる様な予定にしちゃう。
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タスクの手を付ける。依頼元に概要や出来上がりイメージを聞いたりしない。
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子細まで作っちゃう。自分で納得するまで作らないとそれでいいのか方向性を確認したりしない。
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納期近くなって状況を訊かれると「80%です。」とか言う。でも、「まだ、途中なので。」とか言って依頼元に見せない。
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納期の直前になって「見せて。」と言われて「違うよ。」とダメ出しを食らってスケジュールオーバーラン確定。
これって、ダメなやり方ですよね。こういった物語風に読むと「そんなやり方じゃダメだよ。」って言うんですよ。でも、自分自身が日々のタスクをやっていると上述のようなことをやっている人が多いんです。
このようなやり方で仕事をやっていたら楽しいわけないですよね。だって、一見、
“一生懸命仕事をやったのに最後になってダメ出しされる”
ようにしか見えないんだもの。でも、違います。それは違うんですよ。ダメ出しをもらうような仕事の仕方をしているんだから。ダメ出しを貰うように自分で仕向けているんですから。
そのやり方を変えるやり方は、以前に何度か話してきたので、今日はちょっと違うアプローチを。
タスクを捨てよう
タスクを捨てちゃいましょう。おぉ斬新だ。そんなことすれば誰だって手持ちのタスクがなくなるから納期には「タスクは終わっているジャン。」だって?そうそう、いや、そうなんだけど違うんだ。
その仕事をやるのはワタシ自身だね。今抱えているタスクといま飛び込んで“なる早”と頼まれたタスクと。でも、何度も言うけど、人は一度に1つしかタスクはこなせないよ。どんなに頑張っても、その瞬間瞬間にできるのは一つ。多重にやっているように見えても自分と言うリソースをタスクがタイムシェアリングしているだけ、なんだよ。
じゃあ、どうすんの?って話ですわ。
エンジニアだって一度に一つしかタスクはできない
今抱えているタスクの完了条件と納期がある。勿論、かかる工数(時間)もわかっている。
今“なる早”で対応して欲しいとタスクが飛び込んできた。タスクの完了条件と納期はわからない。かかる工数もわからない。
じゃあ、その“なる早”のタスクと今やっているタスクのどっちを先にやって欲しいのか聞いてしまおう。それは、選択しなかった方のタスクを今は捨ててしまうということなんだ。今後もずっとならないというわけじゃないよ。今は捨ててしまおう、ということだ。だって、人はその瞬間に一つだけしかできないんだから。
でもね、仕掛中のタスクは終わる見込みが立っているけれど、“なる早”のタスクは全容が見えていないからいつ終わるのか見通しが立っていない。だって、完了条件さえ聞いていないんだから。それは依頼元だってわからないんだ。その情報を提供できるのはそれを対応するエンジニアなんだ。依頼元に見積もらせてご覧。アナタが見積もる半分以下の時間で見積もるよ。
とっても個別最適化で見積もるから。期待を添えて。
タスクの依頼元にタスクを捨てる判断材料を渡そうだから、エイやでいいから“なる早”のタスクの話を聞いて、「じゃあどっちをやるんだい?」と選ばせるときに、タスクの仕様、完了条件や希望納期を訊くんだ。で、エイやっで見積もる。何時間必要なのか、を。それでどっちをやらないかを選ばせるんだ。
もちろん、そのタスクをやるエンジニア自身が全体の関連を考慮して、どっちをやった方が良いか意見を述べてもいいと思うし、是非伝えた方が良いと思うよ。そのとき、仕掛中の仕事の方に関心がありがちだけどそれをフラットな気持ちで判断して欲しいんだ。
捨てたタスクは納期をリセットすることを忘れずに
やるタスクを決めると言うことは、捨てるタスクを決めたと言うことだね。でも、その捨てたタスクは後でやるんでしょ?なら、その捨てたタスクの納期をリセットしよう。選択したタスクの完了日、納期に捨てたタスクのリードタイムを足し込んで再設定しよう。
それを忘れちゃうから言われるんだよ。
「あれ?そのタスク、前に頼んだのにまだ終わっていないの?」
ってね。