あまりにもレビューの資料がアレでもJobsのようには怒らない
あータイトルは釣りです。はい。
「エンジニアが働いて作るモノと言ったらなんだろうね。」
「……。」
「疲れているんだよ。」
「あんな資料でレビューしてくれっていうレベルのレビューが1日にいくつも重なったんだから。」
あぁ、そうだね。久しぶりだ。あれほどのレベルの資料を見たのは。と言うか、レビューの体を成していないではないかな。多分、ワタシが先鋒に立って、レビューのリジェクトを申し出てもよかったのかもしれないし、それはレビューア誰しもが同意をしたに違いないんだけどね。
いやー、ほんとビックリしたね。あのときは。はい。レビューの申請は前もってしているのに、資料が出来ていないとは。いやね、申請時にね、出来ているところまででも最悪はね、目を瞑るんですよ。全く無いよりはマシ、の程度の低いレベルの中の話だけれど。
中々、体験できることではなかったです。何と表現しようとすればいいのか困っちゃうくらい。いずれにしても、ワタシは至って凪のなかに平静を装っていることができたし、ワタシの周りは怒り心頭の様子でしたけどね。
レビューで前のめりになってしまうワケ
ワタシ、どうしてもレビューアで資料を見ていても、そうそう、レビューの目的に沿ってレビューの観点が違うのは当たり前で、みなさんはそんなことはわかってらっしゃると思うんですね。
だから、例えばプロジェクト計画書なら内部向けというかプロジェクトチームの資料でこれからどうするか方針なり、適用するお作法などがポイントしてあれば「いいね!」だし、記載がないとか曖昧だとかであれば「何時頃必要になるからその期日までに書いておきなさい。」とプロジェクトの計画としてやれるようにガイドしてあげればいいわけです。また、見積もりならソレdeliveryできるの?とかリソースの当てあるの?とか採算は?とか訊くわけです。ビジネスとして成立しているかとかビジネスにしたときのリスクの識別とか。
でね。ついつい自分がdeliveryするなら「どうする?」という立ち位置で一度は考えることにしているんです。でないと、現場のプロジェクトマネージャの視点で見てみないとセンサーが働かないというかプロジェクト計画でも見積もりでも仮説を立てているわけですらね。その仮説でやれそうかどうか筋書きの妥当性を見極められないから、です。
そうすると、ついつい気持ちが中の人になってしまうので、前のめりに
「ここ、どう考えているの?」
「アソコとココと矛盾しているけど。」
「ソレの作業品質の担保はどうやるつもり?」
とか聞いてしまうわけです。場合にによってはヒートアップしそうになりながらね、
それが「レビューイにとってはどうかな?」なんて思ったりしたわけです。そんなことを思ったりしていたら先のawfulなレビューに遭難しかけて。
ワタシが頭に血を登らせる必要はないんだよね
丁度、一緒に出ていた別のレビューアが数人いたわけですが、その人たちがもう極端な態度になってしまったんですよ。1人はガンガン怒るし、1人は呆れてしまっているし。そうした客観的な情景が目に入るわけです。
怒る人は指摘が怒りにまかせているから子細に入っていくし、呆れている人は始末をどうしようかも投げているし。雰囲気は、リジェクトでしたけどね。実質、一旦はリジェクトでしたが。と言って、そのままではアレなわけです。前に進まない。とはいえ、彼らレビューイだけではリターンマッチの資料を作らせても埒が明かなそうな気配なのです。
普段なら、以前なら、一緒に火に油を注いで完全に消失するまでやったかもしれないですけど。いや、そんなことしないですけど。いずれにしても今は進めさせてあげたいわけで、助け船を出してしまったんですよ。
「このあと、時間が取れれば資料作りの相談に乗りますよ。」
と。そうでもしないと、後工程が困るもの。そしてレビューを適当に修正させて通過をacceptしてしまったらあとトラぶったときの尻拭いが面倒だもの、なんて思ってしまったので仕方がないですよね。凪の心持で箸の上げ下げのお作法を刷り込みました。
そんなこんなの対応をしてみたら、楽だったんですよね。肩の力が抜けるというか。もちろん、レビューアとして客観的に見る目線出は視ていたんですが、レビューアとレビューイの目線の真ん中に線を引いてみたら、やっぱりレビューイ側に足を突っ込んでいたんですよ。例えレビューアの目線で見ていたとしても。それが体感として立ち位置もレビューア側にしっかりと足を踏ん張って見れたと実感できたのがよかったなぁ、と。
そりゃね、感情的な部分では「ありえねー!」なことは多かったですけど、それを「言ってもねぇ。」なわけで。それを仕事なんだから、というのはちょっと簡単に片づけし過ぎな感じがあるわけで。それよりは、レビューをレビューとして、怒らずにやれたのがよかったかと。