忙しい人が自分の仕事時間を作るための処方箋


仕事に関わらず、忙しいということは自分のやりたいことをやろうと思っても自分の意思で時間が確保できない状況に陥っているんですよね。じゃあどうして自分の時間を確保できないかと言えば、周りの自分に関わりを持つ人たちが当事者である自分の時間を埋めてしまうから、なんですよね。具体的な例だと、マネージャのように部下との関係が1対Nになっている状態、と言えばイメージできるでしょうか。


マネージャは事業をキャリーするにはメンバが居ないと出来ませんから、メンバからの相談や作業の指示をすることが必要ですし、そのためにも日中はメンバが気兼ねなくコンタクトできなければならないという職責上の制約もあったりします。そうは言っても、マネージャだって自分がやらないといけないワークもあったりするのでそうした自分のワークに取りたい時間とメンバからの相談ごとなどの他者が占有する時間の時間と言うリソースの取り合いのせめぎ合いで度々破綻している人を見かける度に気の毒に思うものです。


スケジュール調整を止める
ワタシはある時期から自分でスケジュールのメンテナンスをすることを止めました。だって、ほとんど、周りの関係者から時間を開けて欲しいとトリガーが掛かるんだもの。


じゃあ、なんでワタシが「スケジュールを調整しなくていいのか。」ですけど、ワタシの時間が欲しいのはワタシの時間を欲しい人たちです。だったら、その人達に「時間を調整させればいい!」と気づいたからなんです。どういうことかと言えば、ワタシの予定を見てもらって、先方がワタシとの時間を調整してくださいな、と言うことです。


空き時間を視覚化する
なら、その人たちがワタシの時間を見られればいいわけです。何曜日の何時の時間帯が空いているか、と。なので、ワタシの予定は、−勿論、同じ組織の中だけの話ですが−、編集できるようになっていてコンタクトしてきた人たちには「どうぞ、ご都合の良い日時に予定を入れてください。」と返事をするようにしています。


これをやって暫くすると、いつの間にか私とコンタクトを取りたい人は勝手にスケジュールに予定を入れてくれるようになります。継続的な刷り込みは大事ですね。


あと、予定には、何の打ち合わせかわかる名称、打ち合わせ場所をスケジュールのタイトルに入れてもらうようにしています。タイトルに入れてもらえると、スケジュールの一覧を見るだけで何の会議か、どこの会議室に行けばいいのか、若しくは、別の事業所にかなければならないのかが一目でわかるようになるのでとっても便利です。その上、その打ち合わせの参加者も同じスケジュールに入れておけば、同じように一眼で当日の予定がわかるようになります。


で、こういうようにスケジュールを公開すると日程調整をメールや電話で調整する必要がなくなるわけです。これって、ワタシの空き時間を視覚化することで、先方が先方の都合の良い時間を予約してから、打ち合わせへの出席の通知を配送するようになります。だって、先に日時調整されても、予定を入れてもらって連絡を貰っても結果は一緒ですし、どっちにしても出張らないといけないの変わらないんですから。


自分の時間を自分で予約する
周りの人たちからのスケジュールは、その人たち自身に調整させるとしても、それだけでは一方的に時間を専有されてしまうだけで、マネージャ自身の仕事をする時間が確保できません。それじゃ、マネージャの時間が蹂躙されるだけじゃない?と思うかもしれないですけど、周りの人たちがマネージャの時間を自ら調整して時間を埋めるなら、マネージャ自身だって自分の時間を予約してもいいじゃないですか。


ね、発想の転換です。どうしても纏まった時間を確保して締め切りまでに報告書を仕上げないといけないなら、それを作るための時間をしっかり確保してしまえばいいわけです。


ただ、時間を確保しても自分の席で仕事をしてはダメです。だって、居るのわかったら来ますよ、相談に。纏まった時間が必要なんでしょ?そうならどこか会議室かサーバルームとか適当なところに雲隠れしないと。