超過労働の適正化は残業のエコシステムをパージする
最近、このパターンが多くなってきた…まあ、いいですよね。
昨日の夜、こんなことを呟いていました。
長時間労働がブラックだとして残業時間にフォーカスし過ぎると、短時間で制限された枠の中で成果を求められることになり、
— ふみさん (@finayama) 2017年2月13日
ますますプレッシャーが強くなる。
今やっている超過労働の適正化はエンジニアにとって生産性のパラダイムシフトをせよと要請していると捉えることができる
電車の中でブクマとか見ていたら、まあ、世の中良くなろうとしているのか、単にはけ口が欲しいだけなのか、見るに耐えないですよね。鬱積したものはどこかで吐き出さないとコアダンプしてしまうから/dev/nullにでも放り込んでおけば、って感じです。
まあ、処理の仕方、そうしたもののとの付き合い方を学べていないからいい歳な大人が互いに殴り合っているんでしょうけど。
さて、システムエンジニアの働き方です。これを取り扱うかどうか、さっきまで考えながら別のことを考えていたのですが、紆余曲折ありましてこちらに落ち着きました。
生産性のパラダイムシフトとは何か
エンジニアのみなさん、これから働きにくくなると思いますよ。なにせ、残業は悪いものだ、と言う世間のレッテルを貼られましたから。
極端に言えば、エンドユーザと同じように9時から5時まで働いて、「家に帰りなさい」と言われるようになります。厚生労働省も確か(ソース探すの面倒)、社内の勉強会も労働時間だと見解を出していた(その見解については同意するけど)と思うのですが、業務時間内に仕事も終わらす、技術のキャッチアップもと、時間の使い方を考えなければならなくなるので。
経営者だって遵法は義務なので、「残業払うよ」と言っても、世間は残業は悪だと言う固定観念が醸成してしまっては、そっちの方面でのリスク、レピュテーションを生じかねないので結局、「帰って」と言うしかないのです。
じゃあ、現場のシステムエンジニアはどうすればいいのかと言えば、
「限られた時間枠の中であれもこれもしなければならなくなる」
、と言うことです。
今まで、
「自由奔放に使っていた自分を基準とした時間の使い方を業務時間の枠というタイムボックスの中で成果と学習をし続ける必要がある」
ということです。
タイムボックの中で働くこと
こうした仕事の取り組み方は別に新しいものではなくて、制限された時間枠の中で成果を出すという働き方は普段の仕事の中に日常的にあるものです。
現実には、それが完了しないとき、残業という形で時間の補填を自らの判断、若しくはリーダの指示でやっていたんですね。
それがこれからは、その「のり代」に当てていた残業部分が削られることになるわけです。
のり代が削られると時間の余裕がなくなりますから、スキル的な体力のないエンジニアは大分プレシャーを感じるでしょう。
だって、仕事の完了を今まで以上にチェックされますから。
技術の利用だけやっているとますます辛くなる
こうした中でついつい求めがちなのは、手軽に仕事を終わらすハック的な仕事の仕方です。そうしたハックを利用しつつ裏にある技術は何かとかバックグラウンドまで追えて行ければいいのですがなにせ時間が限られています。
自己研鑽としてそういう機会を作らないと人がまとめた
「ハックを利用できるだけのエンジニア」
が出来上がってしまいます。いるでしょ、技術を利用しているだけのエンジニアって。
プロジェクトで使う技術標準的なの決めてと振ってもできないエンジニア。
求められるのはタイムボックの中で仕事を完了するためのスキルです。基礎スキルを使って仕事を効率的に組み立て、方法論を選択して、技術を道具として使う。
そうした、基礎力を含めたスキルがますます必要になっていくのです。
今までは良かったんです。アディショナルタイムという残業でみんなで補完ができていたので。一人ひとりの強みを生かして、相互補完できたから。
それがこれからはそれぞれの仕事を先に完了しなければならなくなるのです。つまり、残業を使ったエコシステムがパージされるんです。

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