素早く働くことで得る成果とずれていく評価軸
エンジニアになってから、ーいや、エンジニアになれているかどうかはわからないけれどー一番変わってきた仕事のメジャメントは時間です。月次単位での予実の管理から週次に、日次での計測から、ついには作業単位を時間単位で見積り、朝会で計測するところまで変わってきています。
○次の○の時間の単位が小さくなってきていることは、時間に対する価値感が変化しているということができます。小さな時間に対してリソースを投入し、期待する成果を得ることに価値を見出すビジネスニーズが出てきた、ということです。
失われつつある仕事での時間の使い方
これまで、組織においてはまだ生き残っているかもしれない仕事での時間の使い方は、確信が持てるまで時間を使い、情報を集め、計画を作り、アウトプットするというような、より安定した、確実な進め方で、単純化して、物事をはっきりさせてから手をつけるようにしていたのです。
旧態の組織、それも間接部門や本社機能では未だにそうしたやり方に疑問を持たずに仕事をしているところもあるでしょう。
でも、これでは投下するリソースのリターンを得るまでが遅く、ましてや期待する成果を得られる確証の見通しも立たないのが今の時代です。
小さな時間で成果を出すということ
とにかく、小さな時間の単位でエンジニアも仕事の成果を出すビジネスニーズに変化してきたということは、エンジニアの評価軸も変える必要があります。
エンジニアが小さな時間の単位で仕事の成果を求められるようになったということで、これまでの安定した中での仕事とは違う環境要素を許容しなければならないということです。
これまでの時間を掛けて進めてきたやり方とは真逆の「これどうするの」と今までは投げ出していた状況下で成果を出さなければならなくなってきました。
・確実でない情報で進める
・不安定な状態で進める
・複雑な環境で進める
・曖昧なまま進める
でもビジネスニーズが変化し、評価軸も変わってきているのでエンジニアもやり方を変えなければならないというマインドセットの入れ替えから求められるのです。
そうしたことの積み重ねが、小さいタスクに分け、毎日進度を確認し、どうしようもなくなる前にピボットするプロセスを採用するに至るわけです。
成果とずれていく評価軸
従来の目標管理制度では、目標に対し、優先順位をつけ、それを合意して活動するのですが、ビジネスニーズと求められる成果を出す環境の要素が変わってきたことから、評価も変えないとエンジニアの成果と評価がずれていってしまうのです。
現行の活動の成果から、活動をとおして成果を出すためのスキルレベルをあげたり、スキルの幅を広げるというところに評価を移す必要が出てきているのです。
目標設定の際に、マネージャもエンジニアもその点にシフトしておくことを留意しておきましょう。