60%の下半分に入るエンジニアの人達をどうするか

またこうして仕事をしながら風邪を治してしまった
いつからですかね、熱出たり、体調悪くて「あー、つれー、会社行きたくねー。」って思いながらも夜も暗いうちから、ちゃんと起きて着替えを持ってリビングに行って、ご丁寧に体温計を持ち出して計ってみたりして、「あー微妙...もう一度、もう一度...やっぱ微妙。じゃあ今日もミーティング詰まっているから支度するか。」って着替えて。
思いっきり社畜じゃん。


確かに週明けの午後に寒気がするようになって大人しくしていたら偉い人達にコッソリ呼ばれてゾッとする話を聞かされて、遅くまで会議に付き合わされて。翌日は帰って速攻で寝て。その翌日もなんだかんだと振り回されていたらだいぶ良くなって。あら、いつもそうだ。週の後半に体調を崩したなら週末に調整すればいいのだけれど。週の頭は平日が長いからしんどいなぁて。


組織の成長に必要なのはエンジニアの底上げ
そんな体調の悪い中、主宰するコミュニティの中の人をやったり、その後流れで飲み食いしたときに話が出たのがこれで。マネージャの立場で言えば、経営目標を達成するには抱えるリソースを経営方針に向き合いながらもより一段高いステップに押し上げてプロジェクトをキャリーする層を増やし、ビジネスを一つでもやることなんだろう、って思っているし、その考えに辿り着いてからずっとそれを実現するために必要な方策を実践してきた。


その場で出てきた意見が、「そうは言っても80:20とか、20:60:20の法則があって結局忙しいのは20%の人だ」と言う意見があったとき、とっても偉い人は、「その20%の人が利益の80%を稼ぐならそれでもいいけどそうはいかないでしょ。」と言う。
#青いな、いや、エンジニアがプロジェクトマネージャやドラッカーに被れて中二病に罹ったようなものか。


60%の下半分に入るエンジニアの人達をどうするか
自分の経験値から言えば、トップ20%のエンジニアは勝手に育つので目標管理の面談でもざっと確認した後は、中堅や若手の育成の話やビジネスを作るためのタネ探しが多くなるものだし、60%の内の上半分は進みたいだろう且つ進んでほしい方向を指し示すことで自分で一歩を踏み出すことが出来る。マネージャが本気でアクションしなければならないのは、60%の内の下半分をいかに押し上げるか。マネージャとしてまだ青二才のときは、それでも丁寧に期待する人物像やエンジニアのスキルレベルを具体的に示したり、成長のためのロジックのヒントをトランスファしたり、答えそのものを渡したこともあった。


でも、である。結果は期待するほど返ってこない。想像は最初からついていたのだけれど。でもね。エンジニアの成長に性悪説はないと思うんだ。誰だって成長したい、活躍したい、人前でプレゼンスを発揮したい、心の片隅でそう思っているのだろうと。ただ、その人が自分のココロにそっと想い蓋を無意識のうちにしているではないか、って。しかし、実際には60%の下半分の人は期待することを目標管理の目標設定で共有して、経過の中でポーリングを仕掛けてもやっぱり期待する貢献がなのだ。


ワタシの中であるときから20:80や20:60:20の組織論は考えることを止めた。組織として人を集めればタレント性が多様なものになるのだから、そのタレント性を無視して比率で貢献度を期待してコントロールしても仕方がないのではないか。エンジニア一人ひとりとしての成長をより促す方が良いのではないか。そのためには何をしたら良いのか。


成長しないエンジニアは給与を上げない
成長とは、基礎的スキル、技術スキルなどエンジニアとして必要なスキルを目標管理の期間の中で恣意的に引っ張り上げることだと思う。人は無意識には成長なんてしない。学びをしなければならない動機を持ち、その動機を具体化することを“意識”しなければ、ココロなんて動きはしない。ならば、60%の下半分の人には、それを強制的に迫らなければならない。なぜなら、その層に属するエンジニアは、自らを成長することに憧れはあっても実現しようという思いを自ら知らず知らずに抑圧しているのだから。


ココロの重しになっている何かを聴き、成れたらいいなというエンジニア像になるためにマインドセットを背中から押す。その押し方は様々だけれど、基本的なポリシーは一つだけだ。


プロジェクトの中で常に何か新しい取り組みをすることで試行錯誤しながら自らスキルを伸ばし、その伸ばす過程でビジネスに貢献する。

それができないなら、給与を上げない。言い換えれば、評価は±0にしかならない。大体、1年仕事をしてまったく何一つエンジニアとしてビジネスに貢献する成長がないなんてさびしい限りだ。それに、そんなことはありえないと思いたいじゃないか。だってマネージャはエンジニアの成長を願っているのだから。現実は、そう願っていても挑戦させしないエンジニアがいるのだけれど。そんな自らの成長を望まないエンジニアがいることが物寂しい限りだ。