ベースラインを決めておくのは思考の拠り所になるんだよ


困っているプロジェクトは大概にして出発点があやふやだったり、誰も知らなかったり、それが必要なことであることを理解していなかったりするものです。


それは、提案したときのキーパーソンが抜けてしまったり(トンずら)、顧客の言うことは絶対だという姿勢でいたり(思考停止)、プロジェクトは自分の意志を持って進めないとヶないことを知らなかったり(無知、無勉強)がそれぞれだったり複合で現状の混沌を作っている原因だったりするものです。


ビジネスなのだから、−そうそう、自分にとっては日常の私生活でも相手が商売ならビジネスの一環なのですよ−、契約の上に契約が履行されるまでのお約束が成り立っているものです。


ならば、杓子定規とまでは言わなくても、自分がプロジェクトを進めるうえで何を拠り所に、何を遠足の栞にするかは明確なことであって、それを手元において顧客と一緒になって目的地に行かなければならないのです。


そうはいっても道中に様々な想定していなかったことも起きるでしょう。それは自分達にも起きることだし、顧客にも起きることです。だから、事象が起きるたびに拠り所を栞を手に取って、当初の契約とは違うとしても、その事象が起きた時点で変更するのか当初のままで行くのかを協議してその後の道程を変更するのかを決めていくのです。


それを格好が悪いとか面倒臭いとか理由にならない屁理屈を並べ立てて恰も「やらなくてはならないことなのだ。」というならその人はしなければならないことをしていない不作為の状態にあるのだと思うのです。


誰しも現状をありのまま認識することを怠れば、道を誤ります。それを防ぐのがベースラインとなる栞である契約なのです。