レビューにはエンジニアとしての価値を添えて
マウスを落としてしまったらしく、それ以降左のクリックが押し切らないと反応しないようになってしまってとっても使いにくくなってちょっとしたストレス未満な感覚を味わっているので同じものか新しいものがあるかな、と思ってsonyの製品のページを見たらなんか全部販売終了になってるんですけど。いや、ThinkPadならね、トラックポイントでいいんですが、タッチパッドだとどうも扱いにくくて。まだ、リアルなお店に同じものがあると良いなー。
グルグル悩むレビューア
「いいですよ。どうしたんですか。」
「前に何度か話を聞いてもらった案件なのですが。」
「○○案件のことですね。アレがどうしたのですか。」
「技術的なソリューションは、中に踏み込んで整理させたんです。が……。」
「よかったじゃないですか。何か問題でも。」
「次はリソースなんです。」
「リソースの当てを確保できないとリスク高いですよね。」
「そうなんです。」
「その案件に必要なスキルセットは何ですか。」
「AとBと…。」
「それは幅が広いですね。何人で。」
「△人だそうです。マルチスキルが前提です。」
「またまたご冗談を。」
「インフラなのでマルチスキルは当然で他の案件でも普通なので。」
「ふううん。で、何が問題なの?」
「ええそのマルチスキルの組わせでデリバリ出来るエンジニアが限られるんです。」
「じゃあ、その限られるエンジニアをアサインすれば?」
「Xさんは、ABC案件で暫くでてきません。」
「他のエンジニアさんは?」
「Bさんは、hogehogeで。」
席が近いレビューアがもじもじと困った風なオーラを出してるので、ワザと気づかないふりをしているとやっと踏ん切りをつけたようで今時間を貰ってもいいかと尋ねてきたのです。
基本理念を持つ理由
「じゃあ、やめたら?」
「やめられない案件なんだそうです。」
「それ、なんで“レビューア”の貴方が悩んでるの。おかしくない。」
「そうなんですけど……。」
「おかしいでしょ。あなたが悩むの。」
「どうしたら……。」
「まずは、自分のロールの責任を果たそうよ。それ一番ね。なんだと思う。」
「レビューをとおしてあげることです。」
「違うよ。全然違う。ロボコン0点。」
「リスクを識別できているか、精査することだよ。リスクは洗い出せているの。」
「技術は問題ないレベルに具体的なイメージを共有したので大丈夫です。あとは人です。」
「デリバリするエンジニアに責任を持つのは誰?」
「マネージャ……ですか。」
「そうそう、マネージャ。」
「……。」
「じゃあ、そこまでわかっているならどうするの。」
「でも人の当てないんですよ。」
「あなたのロールは何?リソースの確保なの。」
「違います。はい。」
「リソースの確保に責任を負うのは誰。」
「マネージャです。」
「レビューアは、リスクの識別を助けるのが仕事なんでしょ。当事者が気づいていないことを俯瞰して観ると思うんだけど、どうかな。」
「そうですね。だから、技術的にリスクのあるところで見落としていたところを具体的なイメージに詰めさせたんです。」
「でしょ。なら、もう一つのリスクはどうするの。」
「マネージャにリスクを伝えてスキルセットを持つエンジニアを確保させることです。」
「そうそう、それでいいじゃない。」
組織での仕事は一人でできない規模になっているから役割分担をしないと業務が回らないんです。その責務を果たさないで違うことでグルグルとループして悩んでいては本末転倒もいいところです。担う責が持たないといけない判断基準を持つために、“ワタシたちの果たす責務”をいつもで引っ張り出して見つめ直せるようにしておかなければなりません。
ダメ出しはするけれど助言もする
「じゃあ、マネージャに話してきます。」
「ちょっと待って。その案件、いつから。」
「□□月からです。」
「due dateを申し渡してね。」
「なんでですか。」
「その期日までにエンジニアが揃わなかったらどうするの。」
「拙いです。」
「(ニッコリ)。」
「あぁ、そうですね。拙いです。リスク対策になっていない。」
「そうそう。でdue dateを伝えてお終いなの。」
「はい、そこまでです。」
「またまたご冗談を。」
「なんでですか。」
「それ、彼ら放置してやってくれるのかな。それ、なんで担保するのかな。」
「彼らに任せると危ないかも……。」
「レビューアなんだから、アクションプランを立てさせたあとは。」
「フォローします。」
「違うよ。トレースするんだよ。」
「はい。」
「きっちり詰めてね。」
人には得手不得手があるものです。ワタシの得意は貴方の下手で、その逆もまた真なり、です。組織で業務を回しているのだから、フォローし合えば良いんです。そこをバッサリ切り捨てるか助けるかは、その状況に依るでしょう。本来の責務を果たす担当が不作為をしているならバッサリと切ればいい。だけど、一生懸命やっているのに気付かないのであれば、それはそっと気づかせてあげればいいんです。
リスクの識別とその対策は当事者の責だけれど、レビューアはその当事者が気づかないことを気づいてリスクをきちんと式ベルして申し伝え、そのリスクも含めてリスク対策をさせるのがミッションです。でも、リスクを識別だけしてい言いっぱなしにはしないと言うのがワタシのポリシーです。
それは、組織の役割としてのリスクの低減も責に含んでいると思っているから。だから、ワタシで思いつくリスク対策があればそれもディスカッションの中でイメージアップしながら返すんです。それが、ワタシがレビューアをするときのワタシの“価値”です。