プロジェクトの進行中は追い詰めても、最終報告ではプロジェクトマネージャを労え
プロジェクトの最終報告では、(^ ^)P 両手でPの文字を作り、プロジェクトマネージャを労おう。次のプロジェクトもやってもらわないといけないんだから。
プロジェクトマネージャを追い詰めていいのは、プロジェウトの進行中だけだ。それは、プロジェクトを正しく進捗させるためだから。
Aさん「出席者も揃いましたので、それでははじめてください」
プロジェクトマネージャ「はい、プロジェクトも終了となりましたので最終報告をします。今回のプロジェクトのQCDから報告します」
PM 「コストは計画内の実績でクローズすることができました。納期も色々お騒がせしましたが、無事、期日までに納入することができました。支援をしていただいたみなさんには感謝しています」
Aさん「コストですが、請求書支払い分など遅れて費用が発生することもあります。そこまで確認していますか」
PM 「たぶん、ないと思いますが」
Aさん「多分じゃ困ります。確認してください」
PM 「はい…確認しておきます」
Aさん「品質については」
PM 「Aさんにもお叱りをいただいたように設計レビューで指摘が多く、その対処に随分と時間とコストを取られました」
Aさん「あれはひどかった。もう少しちゃんとやって」
PM 「すみません。ご迷惑をおかけしました」
Aさん「PMならPMらしく自分で対応して」
PM 「すみません」
ワタシ「ちょっといいかな」
Aさん「どうぞ」
ワタシ「これ、ミスを追求する場だっけ」
PM 「いえ、プロジェクトの最終報告の場です」
ワタシ「だよねー。ねぇ、Aさん」
Aさん「もちろん、そうですが何か」
ワタシ「いや、だってさ、コストは計画内でやりきったんでしょう。納期も期日に納入できたんでしょう。納入できたということはお客さまの受入検収はパスしたんでしょう」
PM 「そうです」
Aさん「まぁ」
ワタシ「じゃあ、なんで糾弾の場のようになっているのかなぁ。まずは褒めてあげないといけないんじゃないの」
Aさん「もちろんそのつもりですよ」
PM 「気を使っていただいてありがとうございます。私の気が回らないばっかりに」
ワタシ「そんなことないじゃん。プロジェクトはうまくいったんだよ。QCDのどれ1つ取っても誰も文句をいう資格はないと思うけど」
Aさん「文句は言っていません」
ワタシ「だって、側で聞いているとそうにしか聞こえないもん」
PM 「多分、設計の品質が悪くて、その対応もなかなか効果も出なくて、プロジェクトの途中での報告でご迷惑をかけたから…だと思います」
Aさん「問題の対処はPMなんだから自分で考えて自分で対応しないと意味がありません。問題が忙しくてもプロジェクト・レポートも初めから分かっているのですからちゃんと報告してくれないと困ります」
ワタシ「そりゃプロジェクトをやっていたら色々なことがあると思うよ。どっちかというとその方がプロジェクトっぽいと思うよ。あとさ、今日のこの場が糾弾の場じゃないんなら、批評ぽい言い方とかは止めようよ」
Aさん「批評をしているつもりはないですが」
ワタシ「周りにはそう聞こえるよ、といっているだけど」
PM 「すみません、私のせいで」
ワタシ「PMさんは、今から謝るのナシで。いいかな。Aさんは、lesson's Learnedの観点で聞こうよ」
PM 「すみ、あ、いえ、ありがとうございます。今回のプロジェクトでメンバの設計書の品質が悪くてその対応に随分工数を取られました。今回は作業を1ステップごとに分解してコツコツと確認したのですが他の方法があれば教えてください」
ワタシ「そうだね、ワタシも過去に似たケースのプロジェクトがあったけれど、作業のプロセスを明示的にして、プロセスごとに要求を満たしているか確認したかな。それで、割と早め、えっと1−2週間でメンバがこの先一緒にやっているけるか判断したよ」
PM 「それって、一緒にやっていけないと思ったら切るということですか」
ワタシ「最終的にはね。契約形態があるから考慮しなといけないけど」
PM 「なるほど、参考になります」
ワタシ「Aさん、こんな風にやりましょう、ね」
Aさん「わかりました。それでは、他に得られた教訓、次に、工夫した点をお願いします」
ワタシ「ワタシは二度とやりたくないと思ったことがあったら教えて欲しいな。あと、次のプロジェクトでやっていみたいこと」