デスマの成分が少ないです
お勉強が好きな人が多いかどうかは別にして必要に迫られてという人は少なくないと思うんですよね。御多分に漏れず規格の本を読んだりしましたし。
でも、ですね。どちらかいうと必要に迫られて読む本より読んでおこうかなという感じで書籍で勉強をしたり、会合で人と会話をすることでぼんやりと考えていたことや方向づけの裏付けとして他者の意見や経験談を教えていただいたりすることもままあります。
やはり、必要に迫られての方が切迫した締め切りなり準備期間満了だったりがあるから実戦で使う確率は多くなるのですがたまに方針転換やアプローチ変更で空振りとなったりすることもあるのですけれど。けれども、まあそれは勉強をして使うときの話なので使いかけた、手をつけた、使い損なった、と繋がっているので良いとは思うわけです。それで、勉強したけれどしただけのはどうなんだ、と。
書籍も相当売れ行きが悪いので価格が上がっていますからね、特に技術書は。
とは言え、使わないなら勉強するのは無駄だ、というつもりはないんですよ。例えばこんなノベルがあって今期アニメでやっているところもあって(まだ未視聴ですが)原作を読んでみようか、と。
これもコミュニティのTLの中でアニメ化された「デスマから」がタイトル詐欺だ(デスマ成分が少ないという意味合いで)というコメントを見かけたら読もうと思ったんですね。
勉強というよりはどんなデスマかいなという興味とデスマ成分の割合を知りたくて読んだんです。デスマを実務では経験したくはないですし、できれば関わりたくないですし。第三者としてどんなものかと覗くくらいにしないとSAN値が削られるので。
それで読了したわけですが、292ページもあるのにデスマは5−10ページの6ページ相当です。それだけ。ガッカリです(何が)。独特の描写になれず、半ばまで読んでようやくリズムになれましたが、この異世界俺つえー系ってどうなんでしょうね。経験するたびにスキルを獲得していくあたりの構成が続巻で回収していくのでしょうけれど。
ところで、デスマの成分って何もシステム開発の専売特許ではありません。システム開発の上流であるコンサルだってありますし、スポンサーサイドの顧客側だってあります。というか、発注者側の方がデスマですね、常態的に。失敗るとキャリアが傷つきますからね。そりゃ必死です。兼務多いし。1人月を超えているのは顧客サイドなんですよね。だから、いくらシステム開発のプロジェクトで顧客レビューしたくて召喚してもキーパーソンはレアキャラだったりSSRだったりするわけです。
で、ひっくり返すんですが。
コンサルは顧客にバカですね、できていませんねというお仕事ですが、アウトプット(成果物と書かないのは準委任契約、つまり請け負える成果物を決めて見積りできるような調達仕様を顧客が書けないほどぼんやりした要件だからだけど)は契約時と変わっていることの方が多いのは顧客の中のドキュメントの書きっぷりや構成やカウンタの担当者のマネージャの趣味などで切り口を変えられるからなんですけれど。単価高いし、次もご指名いただきたいし、スポンサーの意向に合わせるのもコンサル業の仕事のうちですし。このご意向が強すぎたり後半に近づけば近づくほどデスマ成分が増えていきますね。これまでのセッションで積み上げてきたマテリアルがパーにならないようにしないといけませんし。ダメならスパッと…。
顧客サイドの企画業も企画したらそれを実現するフェーズに入りますから、ケツ持たないといけません。それをマイクロマネジメントされるわけです。企画だからなんちゃらPとかみたいなチャラい感じでやっていられるのはある意味で才能があるのだと思います。真面目なのはエンジニアの特許ではないですし、企画の人は高学歴が多いので頭切れますからね。別世界の話ですが、やっぱりそこにもデスマはあるのは前述したとおりで。とにかくやることが多いですね。見ていると不憫です…。
とここまで書いて本より現実の世界の方にデスマ要素が多いんだと気づくなど。
デスマとオフィスラブって…。
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