資料の切り口の角度の見つけ方
まあ、脈略もなくエントリを書いていると、もう少し体系的に整理した上でコンテンツを書いた方が良いに越したことがないのだが、ついつい習慣で書きたいネタを探してその日のエントリを拵えてしまう。
拵えるという言葉は美術の先生がよく使っていた。一度自宅に遊びに行ったことがあって、乾燥させて砕いた餅を揚げ餅にして出してくれたのが印象に残っている。今思えば、あの間取りはアトリエも兼ねていたんだと思い出す。
大型連休はのんびりとリフレッシュすることもなく、日々の習慣のことを続ける一方、連休明けのスライドづくりも休み初日から手をつける。なんでも形にしていく確実な方法は、やろうと決めた最初の日に手をつけ、実績を1ページでも残すことが肝要だ。これをしておくだけで、随分と気が楽になる。初日に手を付けないと翌日から自分にストレスを感じるだけだ。
切り口を変えて見せる
資料を作るとき、よく言われることに切り口を考えた方がいいとか別の切り口で見せたらどうかという物言いがある。
これ、言われる人はどうしたらいいかわかって聞いているのだろうか。多分、わかっていないのに「そうですね」 と相槌を打っているのではないか。
わかっているなら目の前にある資料には仕上がっていないはずだからだ。その状態で適当に相槌を打っているとまたそれを繰り返すのは確定事項である。
知っていることを並べる
いきなり切り口を考えようとしても上手くいかないだろう。材料に対する持った包丁の角度をどう付けたら、どんな塩梅で分かれるか想像がつかないのだから。
まず最初に知っていることを書き出してみよう。ここでもオススメするのはノートやA4の紙に手描きで書くことだ。モレスキンがいいらしいが厚くて重いので試しに無印あたりのノートに書き出してみよう。
描くペンは、フリクションがいい。色は、青系がオススメだが、好みでいい。
つべこべ言わす、まず、知っていることを描き込む。ところでなぜ書き込むではなく描き込むかというと文字ばかりではなく、イラストを多く描くからだ。キーワードには囲みを入れたり、矢印で繋げたりするように。
時系列
不思議なことに描き始めると時系列に情報を並べて描いているはずだ。もし、このことに気づかないでいきなり資料を作っていたら、やっぱり時系列に沿って作っていただろう。
このことからも、切り口が通り一遍になってしまうことがわかる。
一部だけ詳細
特に自分が担当したところだけが妙に詳細で具体的に描いていることに気づくだろう。全体を描くはずが、知っていることだけしか描けないということにここで気づく。全体から見れば、無駄に詳しいページもあるがさらっとした情報しかないページもあり、これを通しで読まされるのは正直しんどい。
切り口の角度
材料が出揃ったところで、どの角度で材料を切るかを考えなければならない。どんな切り口の角度を付ければ良いか。
それほど難しくない。至極当たり前なことだが、こんなことから考えてみよう。
- 会議の目的
- 資料発表する側の目的
会議の目的とは、会議の主旨である。そこに集められる目的を軸にする。システム開発の事例発表であれば、教訓、プラクティスを軸にする。プラクティスにたどり着きたければ、課題、問題、トラブルを出発点にする。そうすると時系列な情報はあっても1ページで十分になる。プロジェクトの概要も1ページで十分だ。ノートに描き出した情報を軸に沿って拾い出し、アウトラインに嵌めていけばいい。
資料発表する側の目的とは、資料を作るあなたがどうしてそれを知って欲しいかを軸にする。野心めいたものであれば別のもっともらしい大義でラップしたほうがいいかもしれない。承認要求の充足も同じだ。聴講者が聞くことで得られるメリットを前面にしないと誰も聞いてくれない。そんな安っぽい動機はすぐにバレてしまうものだ。
数日前のエントリで目次について書いたが、このコンテンツはその目次への辿り着き方である。このやり方がいいのは軸を作って進めているので、資料を見直した方がいいとコメントがついたら、軸を確認すれば変更がしやすし、知っていることを描き出しているので再構成しやすいという点だ。

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